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ISOコム通信

ISO14001のトップマネジメントレビュー 事例

投稿日:2018年12月17日  最終更新日:2024年6月5日

こんにちは。ISOコム マネジメントコンサルタントの亀田 昭子です。

 

今回は、「ISO14001のトップマネジメントレビュー 事例」のインプットの続きとアウトプットについて、説明します。

 

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マネジメントレビューとは?

 

マネジメントレビューとは、あなたの会社の環境マネジメントシステムが、適切で、効果的なシステムとして、続けて仕事しているかを経営者(トップマネジメント)を含めてレビュー(再検討・見直し)することです。

 

どんなことを確認するのか?(前回の続きです)

 

マネジメントレビューで、社内の担当者(管理責任者他)は、以下の情報を経営者に伝えます。(マネジメントレビューのインプット)

前回のブログで、9点のインプットについて説明したので、今日は、⑩から始めますね。

 

⑩内部・外部監査の結果:前回の(昨年や半期前に実施した)マネジメントレビューの後に行った内部監査・審査機関によるISO審査やお客様の監査、行政機関の監査等の結果について、報告します。特に指摘の改善状況は、経営者に報告し、今の対応でいいかどうか、経営者に確認しましょう。

 

⑪資源の妥当性:あなたの会社の中の経営資源(人・設備・作業環境等)の状況を報告しましょう。例えば、人が足りない場合、どんな仕事をする人が足りないのか、どの設備が古くなって故障がちか、新しい業務を始めるには、こんな設備が必要など具体的な計画が立てられるように、経営者に報告しましょう。

 

社員等、会社で働いてる皆さんの要求や社内の課題を解決するためには、経営者に理解してもらう場として、このマネジメントレビューがとっても大切なんです。

 

⑫苦情を含む利害関係者からの反応や情報:利害関係者とは、お客様だけでなく、あなたの会社の協力会社や役所等の行政機関、地域住民の方なども含まれますので、この利害関係者からの苦情を含め、あなたの会社に対する要望などがあれば、それを報告します。例えば、物作りの工場の場合、製造設備の音がうるさく、近隣から苦情が出ている、協力会社からの納期変更や価格変更の要望が出されている等を経営者に報告しましょう。

 

⑬継続的改善の機会:会社の中で、どんどん改善していることの状況の報告などを行います。社内で小集団の改善活動や改善発表会を行っている場合があれば、改善状況やその効果、今後の改善活動について経営者に報告します。改善の内容として難しいことを報告しなくても新しい設備を導入した時の教育や緊急事態訓練による対応方法の改善等の報告でも問題ありませんよ。

 

マネジメントレビューのアウトプット

 

経営者は、前段に記載した報告してもらった内容から、下記に対して、コメント(提言)します。

 

①EMSが引き続き、適切、妥当かつ有効であることに関する結論:報告された内容から経営者は、あなたの会社の環境の取り組みが問題なく、効果を出していける仕組みなのか決めて報告します。足りない点があったら、経営者から社員の皆さんに対応を頼んで、次年度の目標に折込むなど、対応の検討を経営者から依頼しましょう。

 

②継続的改善の機会に関する決定:報告された内容から、これからも続けて改善しなくちゃいけない活動などあれば、経営者から社員の皆さんに報告します。

例えば、リスク及び機会として検討した内容のうち、会社が良くなる機会やこれからも対応していかなければならない取組みがあれば、それを推進することを依頼することもいいと思います。住宅建設会社で、省エネ住宅建設を推進することが改善の機会として捉えている場合、省エネ住宅設計技術・質の向上のために例えば、設計者の増員や省エネ設計技術の取得などを経営者が決定します。

 

③資源を含むEMSの変更の必要性:報告から社内の経営資源(人、設備、作業環境など)を変更する必要性があるか経営者の考えを説明してもらいましょう。

例えば、人不足がある場合、経営者としては、採用を行うか、社員を活用するかについて、経営者の考えを説明してもらいましょう。また、古くて故障がちな設備は、新しく取り換えるか、修理点検して乗り切るか等、会社の財政上の課題もあるので、そんなことを踏まえて説明するといいと思いますよ。

 

④環境目標が達成されていない場合の対処:報告された環境目標が達成していなかった場合、今後どう対応すべきか、経営者の考えを社員の皆さんに通知しましょう。目標を見直しすべきか、目標を達成するための対策を新たに考えるのか、新たな資源等を導入すべきかなどです。

 

⑤他の事業プロセスへの環境マネジメントシステムの統合を改善するための機会(必要な場合):品質マネジメントシステムや労働安全衛生マネジメントシステムなど他のマネジメントシステムと統合している場合、統合マネジメントシステムとして改善する必要があるか、どの様な改善をすべきかなど報告してください。

 

 組織の戦略的な方向性に関する示唆:会社としての今後どんな方向に行きたいか、今のマネジメントシステムが会社の目指す方向に見合ったものか説明しましょう。会社の事業を拡大しようとして、新しい組織を作る、人の採用を促進しているので、マネジメントシステムが拡大される等、これからの方向性を示しましょう。

 

前回と今回のブログで、マネジメントレビューのインプット・アウトプットの詳細について、説明しましたが、ご理解いただけたでしょうか?

マネジメントレビューは、経営者と話し、会社を良くすると共に、従業員の皆さんの満足度を上げる活動だと思います。

効果、成果のある場を作りましょう!

あなたの会社の事業がもっと反映するように。そして、環境へもっと優しい会社になるように。

 

いかがでしたか?

マネジメント・レビューが出来てないと、せっかく取り組んだ成果を、社長が正確に知らないままに舵取りをしてしまい、会社の向かう方向が間違ってしまうと大変なことになるかも知れません。

ISOコムのコンサルタントは、あなたの会社が環境配慮の為に取り組んだ成果を、正しく社長に報告するためのわかりやすくて使いやすい仕組みを伝授します。

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