ISOコム通信

ISO45001について 第8回 「7 計画」 「7.1 資源」「7.2 力量」「7.3 認識」

こんにちは、ISOコム マネジメントコンサルタントの小川 次郎です。

このブログにアクセスしていただき、ありがとうございます。

 

前回は、「6 計画」の「6.2 OH&S目標及びそれを達成するための計画策定」について

お話させていただきました。後は、この計画に肉付けしていけば、このシステムは

出来上がりです。

今回は「7.支援」の前半「7.1 資源」「7.2 力量」「7.3 認識」についてです。

 

まず、一般的に「7.支援」はPDCAサイクルの「D(実施)」と位置付けられています。

これに間違いはないのですが、イメージとしてはPDCAサイクルとは別にPDCA各個を

文字通り「支援する」という方が当たっていると思います。この考え方を図示してみましょう。

 

どうですか、「7.支援」の役割を、なんとなくイメージできるでしょう。

 

では「7.1 資源」は何を指すのでしょうか。

OH&Sマネジメントシステムの確立、実施、維持及び継続的改善に必要な“人、技術、資金、

インフラストラクチャ(建物、プラント、設備、情報技術及び通信システム等)”

ようなものを決定、提供することかな。

 

次に、「7.2 力量」ですが、一言で言えば、「PDCAサイクルの“P(計画)”で決めた

ことを実行するために必要な力量(能力、技量)を持たせるには何をする必要があるのかを

決めて実施して貰う」ということかな。さらに言えば、それら力量(能力、技量)が

有効であることを評価(有効でなければ再検討)して、維持することですね。

ISO的には、当然証拠としての文書化要求もあります。

 

もっと具体的に言えば、“①法的な資格の取得、②法的な教育(特別教育等)を受けさせる、

③法的な経験を持たせる”等が一般的ですが、その他“①リスクを回避するため、機会を

伸ばすため、③順守義務を守るため、④目標を達成するため”教育・訓練等も

重要なことです。

これらの資格の取得や維持、教育・訓練を年初に計画をして、実行していくのが良いですね。

 

次は「7.3 認識」ですね。端的に言えば、4項(組織及びその状況の理解)から6項

(計画)までのことを認識(本質・意義などを理解すること)してもらうということかな。

 

もっと具体的に言えば、働く人が、方針、目標、OH&Sマネジメントシステムの重要性、危険源、

OH&Sリスク及びその対応策に認識を持って仕事をすることかな。

漫然と仕事をするのは極めて危険ですね。経験的にも、仕事の問題点を強く意識して

仕事をするのと、意識しないで仕事をするのとでは、事故の発生する度合いは全く違うと

言えますね。

この認識を持たせるのは、一般的に教育ということになりますが、わたしの経験から

言えば、集合教育的な教育も大事ですが、その組織のトップ(社長、部長、課長、工場長

、チームリーダ―等)が機会あるごとに口にすることが非常に有効だと思います。

組織はトップの意識を敏感に感じ取り、それが、その組織に如実に反映されていくと

思って下さい。

 

次回は「7 計画」の後半「7.4 コミュニケーション」と「7.5 文書化した情報」について

お話ししたいと思います。

 

ISOコム マネジメントコンサルタント  小川 次郎

 

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2018/05/21

ISO9001取得の目的とメリット

こんにちは、ISOコム マネジメントコンサルタントの柏木 博です。

このブログにアクセスしていただき、ありがとうございます。

 

ISO9001の歴史を遡ると、1959年にアメリカ軍がサプライヤーに対する要求として作成した

『MIL-Q-9858;品質マネジメントプログラム』に行き着くそうです。

この内容は確認していませんが、容易に想像できます。

例えば、戦車を購入した場合、当然に受入検査で機能、性能等について十分な検査を実施します。

しかし、キャタピラーの1本のネジの取り付けトルクが規定値を下回っていると、受入検査では

問題なくとも、使用中に故障する可能性があります。

戦闘中にキャタピラーがはずれ、敵と対峙する中で身動きが取れなくなった場合を想定すると、

戦車に乗る戦闘員は受入検査だけで戦車に乗って戦闘に出かけることは難しいのではないでしょ

うか。

 

その後、英国規格協会(BSI)が民間での取引に適用するために1979年に制定した規格が

『BS 5709;品質システム』です。

 

この『BS 5709』は3部構成をなしており、第一部は「設計・製造・据付のための仕様」、

第二部は「製造・据付のための仕様」、第三部は「最終検査および試験のための仕様」と

なっていました。

これが、1987年に制定されたISO9001~9003のベースとなっています。

このとき発行された規格は、購入者が供給者に対して要求する“B to B”の品質保証規格

でした。

その後、1993年になって第三者によるIS9001認証制度が発足し、1994年に発行された

ISO9001~9003の改訂版では、第三者認証にも使えることが明記されました。

 

この1994年が一つのターニングポイントで、二者間での契約でのみ使用することを

前提としていた規格が、第三者認証のために使用することが可能となりました。

“B to B”の関係では、購入者が自分で審査をする代わりに、認証の取得を要求することが

できるようになりました。

 

供給者側、即ち、ISO9001の認証を取得する側としては、特定の顧客に向けた品質システム

ではなく、自社にマッチしたシステム構築が可能となりました。

なお、規格のタイトルが、1994年までは『品質システム―品質保証モデル』でしたが、

2000年版では『品質マネジメントシステム―要求事項』に変わりました。

タイトル的には、2000年版からが第三者認証に相応しいものとなりました。

 

それでは本題に入ります。

 

ISO9001取得の目的とメリットはどのようなところにあるのでしょうか。

お客様との関係では、改めて要求するまでもなく、品質マネジメントシステムが構築、

運用されていることが証明されます。

従って、購入する製品/サービスが信頼できるものであることが証明され、安心感、満足感を

提供することが出来ます。

即ち、上記した戦車のようなことは起こらないだろうと安心するわけです。

 

具体的には、次のような効果が想定されています

・第三者審査による客観性のある証明により、信用される。

・品質保証、顧客重視の実践、改善の能力があることを示すことができる。
更には、経営管理の基盤があることを示すことができる。

・第三者に確認されたQMSとして、規格という共通言語で、会社の体制を説明できる。

・営業の武器となり、新規顧客が獲得できる/現在の顧客との取引が継続できる。

・信頼できる企業として、新製品の投入・販売拡大につながる。

 

以上は、購買規格としての特性に基づくものです。

 

1994年からは、自社にマッチしたシステム構築が可能となったことから、次のような

メリットがあります。

 

ISO9001では、作業の手順を決めること、決めた手順を守って作業を行うこと、

決めたとおりに実施したことを確認すること、そして計画した結果が得られたことを

確認することになります。

従って、製品/サービスの品質だけでなく、作業の効率面からも自社にマッチした

最もよい方法が選択され、実施することができます。

 

即ち、最小のコストで、最良の製品/サービスを提供する仕組みづくりに繋がります。

そして、審査の時には、外部の目から見て、良い点、改善すべき点が提示されます。

この提示に従って、更に良い仕組みに仕上げていくことが可能です。

 

ISO9001取得した企業の社長からは、『業務、社内の問題点が良く見えるようになった。』

『改善が進み、工場がきれいになった。』などの感想も聞かれます。

ISO9001は、うまく使用すれば、こんなにも沢山の良い面があります。

是非、うまく利用してください。

 

ブログを読んでいただき、ありがとうございました。

次回もよろしくお願い致します。

 

ISOコム株式会社 マネジメントコンサルタント 柏木 博

 

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2018/05/17

ISO14001取得の目的とメリットとは

 

こんにちは。ISOコム マネジメントコンサルタントの亀田 昭子です。

このブログにアクセスしていただき、ありがとうございます。

 

今回のブログでは、「ISO14001取得の目的とメリットとは」について考えていきたいと思います。

 

ISO14001を取得する目的とはどのようなことでしょう。

なぜISO14001の認定を取得するかは、企業によって異なると思います。

 

社内の環境に著しく影響を及ぼしているところを見つけ出し、対策をとることにより環境にやさしい企業を目指す、近隣住民、顧客に対する企業のイメージアップ、顧客がISO取得を要求しているなど、いろいろな目的があると思います。

 

前回のブログにも記載していますが、

 

ISO14001とは、

 

「環境マネジメントシステム-要求事項及び利用の手引き」の要求事項であり、「この規格の目的は、社会経済的ニーズとバランスを取りながら、環境を保護し、変化する環境状態に対応するための枠組みを組織に提供する」ものとISO14001 0.2章「環境マネジメントシステムの狙い」に記載されています。

 

ISO14001を取得していなくても環境保護活動を積極的に行っている企業、団体などもたくさんあると思いますが、ISO14001の要求事項に従った環境マネジメントシステムを構築することは、経営者がリーダーシップを取り、組織全体で、環境保護に対応するためのPDCA(Plan-Do-Check-Action)を回し、環境保護に寄与することができると思います。

 

更に、

・ 組織の環境方針・環境目標を組織の状況や戦略的方向性と両立させ、 組織として環境パフォーマンスの向上、環境保護を目的とすることが明確になる。

 

・2015年版のISO14001新規要求事項である組織内部・外部の課題と利害関係者(顧客・外部提供者・地域住民・行政機関・社員)のニーズを明確にし、リスクと機会(チャンス)を明確にすることにより、今後の会社の取組みが見えてくる。

 

・ライフサイクル(原材料から最終処分・リサイクル)を考慮し、環境に著しく影響を及ぼす活動を明確にすることで、組織の活動が、より地球環境に配慮した形となり、環境保護に寄与することができる。

 

・ライフサイクルを考慮することにより、自社の活動のみでなく、外部委託先、資材購入先から輸送会社や廃棄物処理までのサプライチェーンを通じた環境保護活動が推進できる。

 

・組織が順守すべき環境に関する法律、規則を明確にし、順守評価することにより、環境法規制に順守した企業活動を行うことができる。

 

・緊急事態(自然災害、異常気象、火災など)に対する対応が明確なり、BCP(事業継続計画)の一旦を仕組化することができと共に、緊急事態に対する手順のレビューと訓練を行うことにより、緊急事態発生時に迅速な対応を行うことができる。

 

・組織が決定した環境目標等を監視・測定・分析・評価を行うことや内部監査で環境マネジメントシステムを評価することにより、組織活動の有効性評価を行うことができ、また経営者によるマネジメントレビューにより、今後の改善活動を円滑に推進することができる。

 

などのメリットがあると考えます。

 

昨今の異常気象等を考えると地球環境を守るための環境保護活動は、早急な対応が

必要だと思います。

 

ISO14001を認定取得しても地球環境は良くならないという思いもあるかもしれませんが、

自社の活動がどのように地球環境に影響を及ぼしているのか、このまま継続するとどのようになってしまうのか(例えば、資源が枯渇する、地球温暖化を促進する、有害物質を排出する等)、どうすれば環境悪化を回避できるかを考えていくことが、事業を継続していく上で、必要ではないでしょうか。

 

ブログを読んでいただき、ありがとうございました。

 

ISOコム株式会社 マネジメントコンサルタント 亀田 昭子

 

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2018/05/14

ISO45001について 第7回 「6 計画」「6.2 OH&S目標及びそれを達成するための計画策定」

 

こんにちは、ISOコム マネジメントコンサルタントの小川 次郎です。

このブログにアクセスしていただき、ありがとうございます。

 

前回は、「6 計画」の「6.1.3 法的要求事項及びその他の要求事項(順守義務)の決定」と

「6.1.4 取組みの計画策定」についてお話させていただきました。

今回はこの項の最終「6.2 OH&S目標及びそれを達成するための計画策定」についてです。

 

前回にも「6.1.4 取組みの計画策定」という“計画策定”がありましたね。

「6.2 OH&S目標及びそれを達成するための計画策定」の“計画策定”とどのように

違うのでしょうか。

「6.1.4 取組みの計画策定」は前項で拾い出した危険源及び各リスク並び各機会、順守義務に

対する管理策であり、広範囲に渡っています。もちろん、それらすべて目標とすることも

可能ですが、「6.2 OH&S目標及びそれを達成するための計画策定」はそれらを踏まえて、

特に目標管理として実施していこうというものです。

 

この「OH&S目標」として決定する場合の“満たすべき事項”がもちろんあります。

満たすべき事項】

a)OH&S方針との整合

b)測定可能、又はパフォーマンス評価が可能

c)考慮事項

①適用される要求事項

②リスク及び機会の評価結果

③働く人(働く人の代表)との協議結果

d)モリタリング

e)伝達

f)必要に応じて更新

また、「OH&S目標を達成するための計画」の“決定する必要のある事項”もあります。

決定する必要のある事項】

a)実施事項(やるべき内容)

b)必要な資源(設備、人材、時間等)

c)責任者

d)達成期間

e)モニタリングするための指標を含む、結果の評価方法(目標値、チェック項目等)

f)OH&S目標及びそれを達成するための取組みを事業プロセスに統合する(業務上の

位置付け他)

これらの要件を満たせば、OKです。

 

余り難しく考えることはありません。具体的に、よく目標とされるのは、以下のようなことです。

・墜落災害「0」、交通事故「0」等(具体的な災害をなくそうとするもの)

・リスクアセスメントを20工程以上実施する。

・資格取得の推進「必要資格リスト完全制覇」

・ヒヤリハット事例の収集「5件/年・人 以上」

・作業手順書の見直し「関係作業全体」

・改善提案活動の実施「2件/年・人 以上」

・保護具の適正使用「違反者0、未使用者への注意喚起(声かけ運動)」

・社内教育の参加及びそのフォローの実施

・定期健康診断の受診率の向上及び要精検者の再診率の向上

・4S運動の推進(安全通路の確保、置場の明示とはみ出し禁止、一斉清掃日の実施、

4Sパトロールの実施)

・残業「0」の推進

まだまだありそうですが、もちろんこれらには実施事項やモリタリング手法や責任者等の

要件が必要です。

 

ISOの取組みはどちらかといえば、トップダウンが重要ですが、労働安全衛生では、

考慮事項に「働く人(働く人の代表)との協議」を入れており、働く人が納得しなければ

成功しないということなのでしょう。

実際、私の長年の安全管理の責任者あるいは業務の責任者としての経験からでも、

安全に業務を行うには、安全設備はもちろん重要ですが、適度な緊張感と、働く人の気持も

重要であり、これがうまく行えれば、業績も向上し、災害は発生しません。逆に納期に

迫られ無理をさせると働く人の気持が業務に集中できなくなり、安全管理は崩壊(せっかく

協議して決めた手順通りに実施できなくなる)し、災害が発生します。

どんなに良いシステムでも人が行うのですから、次回に出てきますが、人の認識、意欲と

いった「やろうとする意識」が重要ですね。

 

次回、第8回は「7.支援」についてです。この項は読んで字のごとく、このシステムを

上手く動かすためにサポートする内容についてです。楽しみにしてください。

 

ISOコム株式会社 マネジメントコンサルタント 小川 次郎

 

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2018/05/07

ISO9001とは何か、わかりやすく簡単に説明

こんにちは ISOコム マネジメントコンサルタントの柏木 博です。

このブログにアクセスしていただき、ありがとうございます。

 

“iso9001”とは、国際標準化機構が定めた約2万ある国際規格のうち、“9001”の番号がつけられた

国際規格を指します。

『国際標準化機構』については説明を省略しますが、興味ある方は、インターネットで“国際標準化機構”と

入力すれば、いろいろな情報を入手することが出来ると思います。

 

“規格”とは、『工業製品などの品質・大きさ・形状などについて定められた標準』『判断の基準となる

社会的な標準』です。

即ち、ある組織、又は人が取り決めたものです。

従って、“iso9001”とは、国際標準化機構という組織が定めた取り決めの一つです。

国際標準化機構は多数の国の代表者の集まりですから、ここでの取り決めは国際的に使用されることを

前提としています。

 

JISは、日本工業標準調査会による取り決めです。

米国にはANSI、英国にはBS、フランスにはNF、ドイツにはDIN規格があります。

各国にそれぞれ国内規格があるのに、なぜ国際的に使用される規格が必要となるのでしょうか。

 

欧州は陸続きの国が多く存在し、人や物もかなり自由に流通しています。

このような中で、例えば、フランス人がドイツでデザインが気に入って電気ポットを購入して持って

帰ったとします。

家で使おうとしたとき、コンセントの形がフランスとドイツで違っていればすぐに使うことが出来ません。

また、使っているうちにどこかのネジが外れてしまって、ネジを購入しようとしたとき、フランス製の

ネジでは取り付かないとしたらドイツまで買いに行かなくてはならず、とても不便です。

このように不便な状態であれば、気に入ったポットでも、購入することに抵抗があります。

 

このような抵抗をなくし、ドイツで購入した製品であってもフランスで不自由なく使用することが

出来るようにするため、即ち、貿易を促進するため、国際規格が必要となります。

国際規格に従って作られた製品であれば、どこの国で作った物であっても自宅で使用が可能になります。

現在は、海を隔てた場所でも貿易が盛んに行われており、国外に製品等を輸出するため、逆に国外の

製品を使用するためにも、国際規格は重要になってきています。

 

それでは、“iso9001”とはどのような製品に関する規格なのでしょうか。

実は、“iso9001”は製品に関する規格ではなく、『品質マネジメントシステム』に関する規格です。

ざっくりというと、組織を運用する仕組みに関する基準を示したものです。

この規格に沿って組織の仕組みを構築し、運用することによって、“顧客要求事項及び適用される法令・

規制要求事項を満たした製品及びサービスを一貫して提供する能力を持つことを実証する”こと、

及び“QMSの改善のプロセスを含むシステムの効果的な適用、並びに顧客要求事項及び摘要される法令・

規制要求事項への適用の保証を通して、顧客満足の向上を目指す”ことができるとされています。

 

製品を購入しようとしたとき、どこの国の製品であったとしても、このような仕組みを運用している

会社の製品であれば、購入者は安心して購入できるのではないでしょうか。

このような安心感を購入者に提供すること自体が、この規格の目的であるといえます。

 

ブログを読んでいただき、ありがとうございました。

次回もよろしくお願い致します。

 

ISOコム株式会社 マネジメントコンサルタント 柏木 博

 

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2018/04/25

第2回目 プライバシーマーク JISQ15001:2006とJISQ15001:2017との比較

 

ISOコム通信にアクセスしていただきありがとうございます。

今回は、2006年版から2017年版どのように変更になったかを、2006年版の本文と2017年版の付属書Aの

項番で比較してみます。

 

比較した結果は以下の表の様になります。

付属書Aから本文に移動した部分や名称が変わった部分などは赤字で示してあります。

項目名は他のマネジメントシステム規格や個人情報保護法の表現に合わせるために変更したと思われます。

しかし、個人情報保護法と用語が統一されても意味が異なっている場合がありますから注意が必要です。

また、項目名が同じでも内容が変更になっている場合もあります。項目名の変更等は対応表をご覧ください。

具体的な変更点に関しては、次回以降に順番に纏めていきたいと思います。

 

 

JISQ15001:2006とJISQ15001:2017との項目比較表

 

ところで、今回の目的はJISQ15001:2017に対応するためですが、意外と1999年版の内容が規程文書に

残っている場合があります。

一度、この機会に見直してみることをお勧めします。例えば以下の様な例があります。

 

・情報主体
本人を意味する“情報主体”がそのまま残されている。さすがに見かけることは少なくなったと思います。

しかし、記載されていた場合に1999年版を知らない人は、意味が分からない可能性がありまます。

 

・収集
個人情報を入手することを1999年版では“収集”と表現、2006年版以降では“取得”となっています。

個人情報保護の基本になっているOECDの8原則の日本訳で“収集”と表現されていたので、

1999年版はこれに従い、次に2000年に公布された個人情報保護法が“取得”を用いていたため

これに合わせたためと思います。

あまり意味や変わらないと思いますが、わかりやすくするためにも今のうちに用語を統一された方が

良いと思います。

 

・直接収集と間接収集
JISQ15001:1999では、4.4.2.4項(情報主体から直接収集する場合の措置)と4.4.2.5項(情報主体以外から

間接的に収集する場合の措置)にて、“本人から直接受け取る場合”と“本人以外から受け取る場合”に

分けており、さらに本人から直接受け取る場合では一部に、黙示的同意(明確に同意の意思が確認できなく

ても、受け取る状況から同意を得たと判断する)が認めておりました。

ご存知のとおり、2006年版からは、3.4.2.4と3.4.2.5に“明示的に同意がとれる直接書面取得”と

“それ以外”に変更されました。

さらに2017年ではA.3.4.2.4で取得全般を、A.3.4.2.5にて直接書面の場合の同意取得を記載しています。

これは個人情報保護法では、第18条で個人情報の取得時に利用目的を通知や公表することを定めることを

定めていますが、同意を得ることまで定めていないことと関係していると思います。

この内容に関しても、次回以降に連続して記載します。

 

読んでいただき、ありがとうございました。次回もよろしくお願い致します。

 

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ISOコム株式会社

2018/04/23

ISO14001とは何か、わかりやすく簡単に説明

こんにちは。ISOコム マネジメントコンサルタントの亀田 昭子です。

このブログにアクセスしていただき、ありがとうございます。

 

今回のブログでは、「ISO14001とは何か」について、考えていきたいと思います。

ISO14001とは、「環境マネジメントシステム-要求事項及び利用の手引き」の要求事項であり、

「この規格の目的は、社会経済的ニーズとバランスを取りながら、環境を保護し、変化する環境状態に対応するための枠組みを組織に提供する」ものとISO14001 0.2章「環境マネジメントシステムの狙い」に記載されています。

 

最初に、なぜ環境問題を考えていかなければならないのか、地球に何が起こっているか、について

考えてみましょう。

 

世界の人口は急増しており、国連の予想では、2050年には、97億人くらいになるだろうと言われています。

しかし、地球に住める人は、75億人くらいまでとも言われ、人口が増加し、ライフスタイルが

変化したことにより、資源やエネルギーを大量消費し、無限と思われた資源やエネルギーが減少し、

大気汚染など引き起こし、地球環境が悪化してきています。

 

これは、1972年に「成長の限界」としてローマクラブにより発表され、人口、資源、経済成長の

有限性を指摘したものです。

 

現在、地球問題として、地球温暖化、オゾン層の破壊、酸性雨、熱帯林の破壊、砂漠化の拡大・進行、野生動物種の減少など、様々な問題が発生し、我々の生活を脅かしています。

 

地球環境問題に関して、国際的にも国内も様々な取組みが行われていますが、その取組みの一つとして、1996年9月にISO14001が発行されました。

 

ISO14001は、1992年に英国で発表された環境マネジメントシステム規格BS7750(1994年1月に発行)と1993年7月に施行されたEMAS(環境マネジメント・監査制度)等を考慮し、作成、日本では、1996年10月にJIS Q14001が制定されました。

 

ISO14001では、環境マネジメントシステムに対する要求事項(80の”shall”(しなければならない)が

記載され、認証審査の基準として使われます。

環境マネジメントシステム(EMS)は、経営者がISO14001を活用し、設定した方針・目標を効果的に

達成していくための仕組みになります。

 

世界自然保全戦略(1980年)で用いられた「持続可能な発展(Sustainable Development)」という言葉は、

環境と経済の持続的両立を求める概念であり、ISO14001は、持続可能な発展を目指し、

資源を効率的に活用し、循環型社会を形成しようという取組みを経営の一環として取り組むための

要求事項となります。

 

ISO14001を適用することは、環境リスクの低減のためのマネジメントを行い、環境改善を通じて

利益を上げ、企業の存在価値を高めることにもつながっていくと思います。

 

4月の真夏日、降雪、ゲリラ豪雨など異常気象、オゾン層破壊による皮膚がん、PM2.5による大気汚染など

多くの環境問題が毎日のように報道されています。

これからも企業として成長していくために持続可能な発展、循環型社会を考えるために環境保護に

取り組む時ではないでしょうか。

ISO14001の考え方を取り入れて、環境にやさしい企業を目指していく時だと思います。

 

ブログを読んでいただき、ありがとうございました。

2018/04/17

ISO45001について 第6回 「6 計画」

こんにちは、ISOコム マネジメントコンサルタントの小川 次郎です。

このブログにアクセスしていただき、ありがとうございます。

 

前回は、「6 計画」の前半についてお話させていただきました。

「危険源の特定」と「リスク及び機会」の事例を交えての内容は理解されましたでしょうか。

今回はこの項の続き「6.1.3 法的要求事項及びその他の要求事項(順守義務)の決定」と

「6.1.4 取組みの計画策定」についてです。

 

まず、「6.1.3 法的要求事項及びその他の要求事項(順守義務)の決定」ですが、組織の規模や

業務プロセス(工程)の多さにもよりますが、組織の規模もそんなに大きくもなく、業務プロセス(工程)も

10プロセス位迄なら、業務プロセス(工程)毎に必要な資格、届出事項、許可申請事項、点検必要事項、

顧客からの指示事項(製品仕様、業務仕様等)を拾い出し、該当する法令・条文名、担当部署名

(担当者名)を一覧表にまとめるのが漏れがなくて良いでしょう。

 

当然、今までも何らかの形で法令順守をしてきておられているはずなので、それらを改めて取りまとめる

ことになると思います。

どうしても不明な事項は、地域の労働基準監督署あるいは労働安全衛生コンサルタント、

社会保険労務士に問い合わせるのも良いですね。

 

 

次に、「6.1.4 取組みの計画策定)」についてです。

考え方としては、前項で拾い出した危険源及び各リスク並び各機会、順守義務に対する管理策(案)を

決定して、必要な資源(人員、施設、機器、資材、教育・訓練等)、タイムスケジュール、

監視(チェック)方法、評価方法を決めれば計画の完成といえます。

しかし、危険源及び各リスク並び各機会、順守義務に対する管理策(案)をすべて網羅した計画で

なくとも、目的目標に展開するもの、教育・訓練計画、手順書等による運用計画、モニタリング等の

計画にて展開していくものに仕分けをして、個別に計画をしても良いですね。

当然この過程で、管理策(案)に無理がある場合(技術上の選択肢、並びに財務上、運用上及び

事業場の要求事項上の問題)は、管理策の優先順位を考え変更を行っていくのが良いでしょう。

 

特に規格では「①決定したリスク及び機会に取り組む、②順守義務に取り組む、③緊急事態への

準備をし、対応する」としている。このことを意識して、前述の作業をするとより上手くいくのでは

ないでしょうか。

どうですか、多少は理解が深まったでしょうか。

次回は「6 計画」の最後の「6.2 OH&S目標及びそれを達成するための計画策定」です。

目標の計画策定までできると、計画策定の段階で、後の「7.支援」「8.運用」

「9.パフォーマンス評価」を意識して、計画を策定しているはずなので、このシステムは概ね

完成したようなものです。

次回はこのシステム(PDCA)を文字通り支援していく「7.支援」についてです。

次回を楽しみにしていて下さい。

 

 

【ISO45001についての記事】

【第1回】 ISO45001:2017の発行の動向と既存のシステムとの大きな変化

【第2回】「意図した成果」及び「規格独特の用語」

【第3回】「4 組織及びその状況」

【第4回】「5 リーダーシップ及び働く人の参加」

【第5回】「6 計画」

【第6回】「6 計画」

 

ISO45001労働安全衛生の要求事項はこちら

2018/04/16

第1回 JISQ15001:2017への対応について

初めまして。

このブログにアクセスしていていただき、ありがとうございます。

 

2017年12月20日にJISQ15001:2017が公表され、JISQ15001:2006から11年ぶりに改訂されました。

厳密に言えば、ご存知のようにJISQ15001は解説のみ2011年に改訂されていますので、

本文の方は11年間改定の必要がなかったとことだと思います。

 

しかし、2017年5月30日の改正個人情報保護法が全面施行されましたので、それに合わせて

改訂されることになったと思います。

 

また、番号法(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律)の運用が

すでに始まっていることも関係していると思います。

これは、2005年の個人情報保護法の全面施行に合わせた形で、JISQ15001:1999がJISQ15001に

改訂された状況よく似ています。

 

既にご存知の方も多いと思いますが、JISQ15001:2017のJISQ15001:2006からの変更の概要は、

以下の通りです。

 

①他のISO規格と体裁を合わせた。

例えば、現在のJIS規格は要求事項と解説で構成されていますが、改訂されるJISは要求事項、

付属書A~Dの5つに分けられております。

要求事項は概論だけですが、個人情報保護方針を内部向けと外部向けの2種類を作成する事や

力量などについての内容が追加になっています。

付属書Aが従来のJIS規格の内容になっています。項番も頭にAが付きますが、ほぼ同じです。

ただし、内容は少しずつ変更になっています。

付属書Bは参考となっており元の解説です。全体的に現在の解説を踏襲していると思いますが、

一部内容などが簡略されていたりしており、事業者が混乱を起こすのではないかと思います。

付属書Cも参考となっておりますが、従来のJIS規格にはなかった具体的な安全管理策がまとめられて

います。

付属書Dは新旧対比表です。

 

②用語を、改正個人情報方法に合わせた。また定義も極力改正個人情報に合わせた。

例えば、従来個人情報の定義は、個人情報保護法が生存している者のみが対象であったのに対して

JIS規格は死者も含んでいたが、今回からは個人情報保護法に合わせるため、生存している者のみが

対象と修正されました。

 

③その他の修正

用語を他のISO規格と合わせて影響で、一部の表現が修正になっています。

例えば“代表者”は“トップマネージメント”、“点検”は“パフォーマンス評価”、“代表者による見直し”は

“マネジメントレビュー”と表現が変わっています。

さて、事業者の皆様にとって、JIS規格の変更内容も気になると思いますが、現在運用している

個人情報保護マネジメントシステムやその規程文書にどのように反映すべきなのかが

最も気になる点だと思います。

一つの目安が、どのように現在の内容を変更すれば更新が可能になるかだと思います。

これに関しては、JIPDECから更新に関する情報が公表されています。

https://privacymark.jp/system/operation/jis_kaisei/update.html

https://privacymark.jp/system/operation/jis_kaisei/jdi6lq0000000gdq-att/jis2017_schedule_update.pdf

 

これによれば、2018年7月までは、現行審査基準に基づき受審、2018年8月から2020年7月までは、

現行審査基準でも新審査基準どちらでも受審が可能ということで、現行のままでもあと一回更新は

出来そうです。

 

しかし、“運用の記録(従業者の教育や代表者による見直しなど)については、申請書類提出までに

新内部規程に基づくものが無い場合、継続的改善事項に準じる指摘とし、次回の更新審査時に

確認をします。”と注記がありますので、出来る限り2018年8月からは新審査基準で審査を受けた方が

良いと思います。

 

次回は、JISQ15001:2006の要求事項が、JISQ15001:2017の要求事項で、どこに記載されているか

などを纏めてみたいと思います。

その後、具体的に各要求事項がどのように改定されたかを述べていきたいと思います。

2018/04/10

ISO14001:2015版 8.1項 運用の計画及び管理について

こんにちは。ISOコム  マネジメントコンサルタントの亀田 昭子です。

このブログにアクセスしていただき、ありがとうございます。

 

今回のブログでは、8.1「運用の計画及び管理」の要求事項とその対応について、考えていきたいと

思います。

 

8章の「運用」は、PDCA(Plan-Do-Check-Action)のDoになります。

6.1章で特定した著しい環境側面、順守義務、リスク及び機会から立案した取組み計画(6.1.4章)と

環境目標(6.2.2章)を達成するための運用プロセスを確立することが、8.1.1章「運用の計画及び管理」に

要求されています。

 

プロセスの確立、実施、管理、維持のために必要なものとはどのようなものでしょう?

必要なものとしては、運用基準を含めた実施手順や関連技術の確立、設備などになります。

もしプロセスの一部を外部に委託されている場合は、外注先の管理も必要となります。

 

ISO14001:2015版では、ライフサイクルの視点に従って実施することが要求されているため、

社内での活動のみを考えるのでは不十分となります。

 

例えば製造会社で塗装を外部委託している場合は、その塗装プロセスを含めての運用管理を決める必要が

ありますし、製品の輸送を外部委託している場合も輸送プロセスでの運用管理を考える必要があります。

 

具体的には、どのような運用手順を確立しなければならないでしょうか?

2015年版のISO14001の7.5章では、何を手順として作成するか、組織が決めることになっています。

どのような運用手順を確立するかを考えるために、今回のブログでは、まずプロセスについて

少し考えてみたいと思います。

 

ISO14001付属書A8.1にプロセスの有効性を保証するためのプロセス運用管理方法が例示されています。

・誤りを防止し、矛盾のない一貫した結果を確実にするような方法で、プロセスを設計する。

・プロセスを管理し、有害な結果を防止するための技術を用いる。

・望ましい結果を確実にするために、力量を備えた要因を用いる。

・規定された方法(手順)でプロセスを実施する。

・結果を点検するためにプロセスを監視又は測定する。

・必要な文書化した情報の使用及び量を決定する。

このようなことを考慮してプロセスを確立する必要がありますが、一つの例でプロセスの分析について

考えてみましょう。

プロセスの分析を行う場合、どのように考えるといいでしょうか?

あるプロセスに対するインプット、アウトプット、誰が(人的資源)、何によって(設備等物的資源)、

どの様に(運用方法や評価方法)等を考えてみると分かり易いとお思います。

例えば、廃棄物管理プロセスを考えてみると下記が考えられます。

インプット:不要物(有価物も)

アウトプット:廃棄物、リサイクル品

誰が(人的資源):法的資格を持つ者、法的知識・経験を持つ者など

何によって(物的資源):廃棄物置き場、廃棄物置き場看板、廃棄物容器、計りなど

どの様に(運用方法):社内廃棄物処理手順(社内置き場、掲示板表示内容、マニフェスト発行、

報告方法など)

どの様に(評価基準):排出量、リサイクル率、廃棄物削減率、法令順守など

一例ですので、皆様の著しい環境側面や環境目標として設定したものについて、プロセスを考えてみると

運用の手順として何が必要か見えてくると思います。

 

次回のブログでは、具体的な運用の計画及び管理について検討してみたいと思います。

 

【ISO14001に関する過去記事】

4.1項「組織及びその状況の理解」、4.2項「利害関係者のニーズと期待の理解」、6.1項「リスク及び機会の取組み」について(その1)

4.1項「組織及びその状況の理解」の「内部及び外部の課題」について(その2)

4.2項「利害関係者のニーズと期待の理解」について(その3)

要求事項6.1.2項「環境側面」について

要求事項6.1.3項「順守義務」について

要求事項8.1.2項「緊急事態」について

改正(改訂)で使われている用語について

化学物質640品目の対応について

8.1項 運用の計画及び管理について

2018/04/09

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