ISO9001:2015年度版規格改正 要求事項の変更点

2015年9月15日にISO9001の2015年度版が発行されました。

そのため2018年9月14日までに、全認証企業が移行審査を終えて、審査機関の判定会議で合格しておく必要があります。 少なくとも、2018年7月時点で移行審査を受けておく必要があります。
システム構築、運用機関を考慮し、2018年1月には2015年度版への移行をスタートさせておく必要があります。

すでに多くの企業様が2015年度版への移行を完了されていますが、貴社の取り組み状況はいかがでしょうか。
もしまだということでしたら、ぜひ当社にご相談ください!
スリム化を含めた改正対応についてご提案差し上げます。

なお、このページでは改正されたISO9001の重要なポイントについてご説明します。 これからの改正対応にお役立てください。

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ISO9001の移行スケジュール

◎ ISO9001
2015年9月15日にISOとして2015年版発行後、
2018年9月14日までに、全認証企業が移行審査の合格を求められます。
※JIS版の発行日が期限ではありません。

 

ISO9001新規格移行までの主なステップ

 

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改訂で『規格の構成』がかわる!

付属書SLという共通要素に品質、環境、情報セキュリティ等、個別ISO毎の要求をplusして規格を構成。

それによって・・・

複数のISO規格を採用する組織が一つのマネジメントシステムで運用可能となる!

ISO9001品質に関する個別の要求事項 ISO14001環境に関する個別の要求事項 ISO27001情報セキュリティに関する個別の要求事項 これらを合体したものが付属書SLベースとなるマネジメントシステムの共通要素

ISO9001の改訂ココが『大きくかわる』!

事業とマネジメントシステムとの
『統合』及び、『成果』 の要求
事業目的達成の為のマネジメントシステムの活用が求められます。事業実態とマネジメントシステムを統合し、システム運用の成果が出ているかが重視されます。
リスクベースに基づく
マネジメントシステムの構築
品質上発生し得るリスクや機会(チャンス)を想定したマネジメントシステムの構築と運用が求められます。
・手順や記録要求の軟化

マニュアルの作成要求が無くなりそうです(現在発行されている最終原案では、作成要求がありません)。

従来の手順の文書化、記録作成要求は軟化傾向です。

システムのスリム化の大チャンス!

・プロセスアプローチ の実施要求
/審査の変化

今回のISO9001改訂で実際の業務の流れに沿った、マネジメントシステムの構築が必要となります。

部門間の情報伝達手段も含めて、業務実態をよく反映しておく必要があります。

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ISO9001の改訂による要求事項の変更点

規格の章立てが改訂で『かわる』!

4.組織の状況
5.リーダーシップ
6.品質マネジメントシステムに関する計画
7.支援
8.運用
9.パフォーマンス評価

10.改善

4.組織の状況

ISO9001:2015年度版

4.1 組織及びその状況の理解

■2008年度版との対応項番:0章 序文 一般

『改正』ポイント!
4.1 組織及びその状況の理解
  • ・事業上の外部・内部の課題が何かを決定し(事業目的、戦略的方向性等)、監視する。
  • ・品質マネジメントシステムの活用の結果、組織としてどのような成果を求めるのかを決定する。
    (決定したことについて、口頭で説明するか、又は文書の提示が必要となる。事業計画書、中期経営計画などが該当する場合が考えられる。) ※弊社ではオリジナル帳票1枚で対応可能
  • ・これらの情報を監視し、見直し(レビュー)する。 ※社内の経営会議等を活用するとよい。

★外部、内部の課題は、6.1項の「リスク及び機会」へ展開する。
★「外部・内部の課題の変化」は、9.3項マネジメント・レビューで確認することになる。

外部、内部の課題とは?
外部課題:
事業者を取り巻く外的な課題のこと。
顧客要求(品質・価格・納期など)の変化、競合他社の動向、関連法規制の変化、社会情勢の変化 等
内部課題:
経営資源の変化による課題をあげるとよい。
人、設備・機械・重機・検査機器、材料、協力会社(に対する当社からの要望・課題)、作業環境、情報等の今後の見通し、変化を踏まえた懸念材料や課題

今回ISO9001に追加された内部・外部の課題とは、顧客満足の向上、顧客要求事項、製品・サービス提供に直接関連する法規制を一貫して満足するため、品質マネジメントシステムに取り組む組織の内部 、外部の事業環境において、マーケット(マーケットの段階も考慮)における優位性、弱点、リスク、事業継続上の課題(競合他社、世代交代、技術継承、設備・施設老朽化、新製品・サービス開発、一社購買等)を考慮し、品質マネジメントシステムを構築し、運用することを求めている。

★経営層による決定が必要。事務局主導で取り組みやすい課題を決定すると、トップインタビューでの経営層の発言をきっかけに指摘になる可能性があるので注意が必要。

ISO9001:2015年度版

4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解

■2008年度版との対応項番:なし

『改正』ポイント!
4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解
  • ・組織の品質マネジメントシステムに密接に関連する利害関係者が誰かを明確にし、その要求が何かも明確にする。
  • ・これらの情報を監視し、見直し(レビュー)する。
※利害関係者とは?(ISO9001委員会 原案)
  • ①直接の顧客 
  • ②エンドユーザー 
  • ③サプライチェーンに関係するサプライヤー、流通業、小売業者、その他(親会社、業界団体等) 
  • ④規制当局 
  • ⑤その他の関連する利害関係者
  • 上記以外:地域社会、投資家、従業員等

★事業継続上、その人や組織の声に耳を傾けておく必要のある利害関係者を経営層が特定する。

ISO9001:2015年度版

4.3 品質マネジメントシステムの適用範囲の決定

■2008年度版との対応項番:1.2 適用範囲

微変
『改正』ポイント!
4.3 品質マネジメントシステムの適用範囲の決定
  • ・外部及び内部の課題と密接な利害関係者の要求事項を踏まえて、組織の状況を明確にした上で、組織の製品・サービスを考慮して適用範囲を決定する。
  • ・意図的に除外することを避けるために、適用除外という文言を削除している。
  • ・適用範囲は文書化した情報として利用可能な状態にし、維持する必要あり。
『改正』ポイント!

★非常に重要

規格から読み取ることは難しいが、認定機関の指導により、この一年で、従来とは大きく審査指針が変わっている。

適用範囲は、従来は、組織が営業上やISO業務への負荷低減から比較的自由に決めており、審査機関も容認している傾向があったが、2015年度版では、組織の自己都合による除外は出来ない。外部や利害関係者等、外から見て、適用していないことが、製品やサービスを顧客に提供している上で適切且つ妥当かを客観的に評価し、どうしても適用できない場合のみ、適用しないことが許される。

適用範囲には、2つあり、①サイト(事業拠点)と②ISO要求項番(プロセス)である。

①サイト
品質への影響度の高い拠点を意図的に範囲に含めていない場合、マネジメントシステム範囲内の拠点で範囲外の拠点をマネジメントシステムとして管理しているのかが問われる可能性がある。審査前に審査機関とよく相談しておくことが重要。

②ISO要求項番
現在、多くの審査機関では、仕様設計があれば、8.3項は適用すべきで工程設計は含めるかどうかは組織判断としているところが多いが、審査機関によっては、設計・開発プロセス自体の適用を除くことを認めていない機関もあり、審査前に事前に確認しておくことをお薦めする。但し、将来的に、全ての審査機関が、設計・開発プロセスの適用外を認めなくなる可能性は否定できない。

ISO9001:2015年度版

4.4 品質マネジメントシステム及びそのプロセス

■2008年度版との対応項番:4.1 一般要求事項

『改正』ポイント!

規格で『文書化した情報』を要求している場合、
維持=「文書管理」青表記
保持=「記録管理」緑表記とご理解ください。

4.4 品質マネジメントシステム及びそのプロセス
  • ・ISO9001:2008の0.3で記載されていた「プロセスアプローチ」が4.4項a)~h)に要求事項として登場した。
  • ・プロセスのインプット、アウトプットの明確性、相互作用が要求される。
  • ・明確にしたものは、文書化した情報として維持し、運用結果は文書化した情報として保持する。
  • ・プロセスアプローチについて、より明確に記述されることにより、理解と管理の向上を要求している。
  • ・これらのプロセスに関する責任及び権限を割り当てる。
  • ・6.1の要求に従って決めた通りにリスク及び機会に取り組む。
  • ・これらのプロセスを評価し、意図した結果を達成するために必要な変更の実施。

★審査機関により、インプットアウトプット表、プロセスタートル図のようなものを求める傾向があるが、要は組織がプロセス毎に、インプットアウトプットを4Mで説明できることが大切であり、文書化は求めていない。

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5.リーダーシップ

ISO9001:2015年度版

5.1 リーダーシップ及びコミットメント(5.1.1)

■2008年度版との対応項番:5.1 経営者のコミットメント

『改正』ポイント!
5.1.1 一般
  • ・リーダーシップ及びコミットメント(宣言、宣誓、約束など)を「実証する」という要求の強化。
  • ・品質マネジメントシステムの有効性に説明責任を負う。
  • ・品質方針、品質目標を組織の状況や戦略的方向性と両立させる。
  • ・本来の事業と品質マネジメントシステムを統合させる。所謂「ISO」の仕事や二重管理は指摘の対象になり得る。本来業務=ISOを要求。
  • ・プロセスアプローチやリスクベースの考え方の利用促進。
  • ・品質マネジメントシステムの運用を通じて、意図した成果を達成させる。
  • ・品質マネジメントシステムの有効性に貢献するよう、人々を積極的に参加させる。
  • ・改善の促進
  • ・関連する管理層がリーダーシップを実証できるよう支援する。
『改正』ポイント!
リーダーシップ及びコミットメント(5.1.2)
5.1.2 顧客重視

★従来より具体的な要求となったが、この項番を別の関連項目で確認することになる。

  • ・顧客重視に関するリーダーシップとコミットメントを以下で実証する。
    • a)顧客要求、法令規制要求を明確にし、一貫してそれを満たしている。
    • b)製品及びサービスの適合と、顧客満足を向上させる能力に影響を与え得るリスクと機会を決定し、取り組んでいる。
    • c)顧客満足向上の重視を維持している。
ISO9001:2015年度版

5.2 方針(5.2.1、5.2.2)

■2008年度版との対応項番:5.3 品質方針

『改正』ポイント!
5.2.1 品質方針の策定
  • ・品質方針を組織の目的や状況に対して適切に、組織の戦略的方向性を支援している。
5.2.2 品質方針の伝達
  • 文書化した情報として維持する。
  • ・必要に応じて、密接に関連する利害関係者が入手できること。
    (受付などに用意するか、ウェブサイトで掲載するなど)
ISO9001:2015年度版

5.3 組織の役割、責任及び権限

■2008年度版との対応項番:5.5.1 責任及び権限、5.5.2 管理責任者

微変
『改正』ポイント!
5.3 組織の役割、責任及び権限
  • ・プロセスが、意図した成果を出すことを確実にすること。
  • ・管理責任者を任命するという要求がなくなった。しかし、従来の管理責任者の責務は要求されており、しかるべき部門や責任者に任せる等、組織の裁量に委ねると理解できる。

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6.品質マネジメントシステムに関する計画

ISO9001:2015年度版

6.1 リスク及び機会への取り組み

■2008年度版との対応項番:8.5.3 予防処置

『改正』ポイント!
6.1.1、6.1.2

・「予防処置」という用語は、規格から消えた。しかし、今回の規格に則って構築したマネジメントシステムこそが予防であるという規格構成である。

・規格4.1項、4.2項で決定した、外部・内部の課題、利害関係者ニーズ期待に対して、以下の観点を踏まえてリスク及び機会を決定する。

  • ①品質マネジメントシステムを活用してどんな成果を達成するのか
  • ②望ましい影響の増大
  • ③望ましくない影響の防止・低減
  • ④改善の達成

・取り組み内容は、品質マネジメントシステムプロセスへ統合し、実施し、有効性評価を行う。

※決定したものは、文書にしなくてもよい。しかし、審査では、決定した経緯(プロセス)を説明が求められる。

※いわゆる、「リスクアセスメント」を要求していない。

※「予防処置」という用語は、規格から消えた。しかし、今回の規格に則って構築したマネジメントシステムこそが予防であるという規格構成である。

ISO9001:2015年度版

6.2 品質目標及びそれを達成するための計画策定

■2008年度版との対応項番:5.4.1 品質目標、5.4.2 品質マネジメントシステムの計画

微変
『改正』ポイント!
6.2.1
  • ・関連する機能(部門共通事項やプロジェクト毎等)、階層に加え、プロセスにおいて、品質目標を確立する。
    • d)製品及びサービスの適合、及び顧客満足の向上に関連
    • g)必要に応じた更新内容であること

品質目標に関する文書化した情報を維持することが必要。

6.2.2
  • ・品質目標の達成計画について、以下を決定する。
    • a)実施事項
    • b)必要な経営資源
    • c)責任者
    • d)実施事項の完了時期
    • e)結果の評価方法
ISO9001:2015年度版

6.3 変更の計画

■2008年度版との対応項番:5.4.2 品質マネジメントシステムに関する計画

『改正』ポイント!
6.3 変更の計画
  • ・品質マネジメントシステムの変更をする場合、以下を考慮する。
    • a)変更の目的、変更によって起こる可能性のある結果全て
    • b)システムの完全性の確保(変更によって、不良やクレームが多発しないこと)
    • c)経営資源の利用可能性
    • d)責任と権限の割り当て又は再割り当て

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7.支援

ISO9001:2015年度版

7.1 資源(7.1.1)

■2008年度版との対応項番:6.1資源の提供

微変
『改正』ポイント!
7.1.1 一般
  • ・品質マネジメントシステムの確立、実施、維持、継続的改善する上で必要な経営資源を明確にし、決定し、提供する。その上で以下を考慮する。
    • ①内部にある経営資源の実現能力と制約
    • ②外部提供者から取得する必要のあるもの
    • ③監視用及び測定用の資源(機器に限定しなくなった)
    • ④組織の知識(以下を決定する)

知識の維持(事業継続上のキーとなるノウハウを含める)、利用可能な状態の確保、変化に対応した習得・アクセス方法

※コンピュータソフトウェアに関する記載はなくなったが、要求としては残っていると考えられる。

ISO9001:2015年度版

7.1 資源(7.1.2、7.1.3、7.1.3、7.1.4)

■2008年度版との対応項番:6.2人的資源、6.3インフラストラクチャー、6.4作業環境

『改正』ポイント!
7.1.2 人々

変化なし。

7.1.3 インフラストラクチャー

変化なし。

7.1.4 プロセスの運用に関する環境
  • a)社会的要因(例:非差別的、平穏、非対立的)
  • b)心理的要因(例:ストレス軽減、燃え尽き症候群防止、心のケア)
  • c)物理的要因(例:気温、熱、温度、光、気流、衛生状態、騒音)詳細化
ISO9001:2015年度版

7.1 資源(7.1.5)

■2008年度版との対応項番:7.6 監視機器及び測定機器の管理

『改正』ポイント!
7.1.5 監視及び測定のための資源
7.1.5.1 一般

監視測定をする「機器」を含めた「資源」の管理が必要。
監視測定資源及び、校正・検証の文書化した情報を保持する必要あり。

※人による(視覚、嗅覚、触覚等)等の官能的な検査や確認行為をする際に配慮する必要あり。

7.1.5.2 測定のトレーサビリティ

変化なし

ISO9001:2015年度版

7.1 資源(7.1.6)

■2008年度版との対応項番:なし

『改正』ポイント!
7.1.6 組織の知識
  • ①プロセスの運用に必要な知識、製品サービスの適合達成に必要な知識を明確にする。
  • ②この知識の維持、利用可能状態の確保。
  • ③この知識の追加・更新するのに必要な情報源とアクセス方法の決定(変化するニーズ及び傾向に取り組む場合)

※組織の強みとなる技術や知識、ノウハウ等の継承をする仕組みの構築
※外部から入手する新規や変化の情報と、内部で残しておきたい知識・情報を考慮するとよい。

ISO9001:2015年度版

7.2 力量

■2008年度版との対応項番:6.2.1 一般、6.2.2 力量、教育訓練及び認識

不変
『改正』ポイント!
7.2 力量
  • a)「品質マネジメントのパフォーマンス及び有効性に影響を与える業務」をその管理下で行う人(又は人々)に必要な力量を決定する。
  • d)力量の証拠の文書化した情報を保持する必要あり。

※表現は変わったが、実質要求の変化はなし。

ISO9001:2015年度版

7.3 認識

■2008年度版との対応項番:6.2.2 力量、教育訓練及び認識

微変
『改正』ポイント!
7.3 認識

・組織の管理下で働く人々は、以下の認識を持つこと。

  • a)品質方針
  • b)関連する品質目標
  • c)パフォーマンス(成果)向上で得られた便益を含め、品質マネジメントシステムの有効性に対して自分がどのように貢献するか
  • d)品質マネジメントシステムの要求事項(ルール)違反した場合にどんなことが予想されるのか。

※記録は不要。審査ではヒアリングに答えられるようにしておくこと。

ISO9001:2015年度版

7.4 コミュニケーション

■2008年度版との対応項番:5.5.3 内部コミュニケーション、7.2.3 顧客とのコミュニケーション

微変
『改正』ポイント!
7.4 コミュニケーション
  • ・品質マネジメントシステムに関連する外部、内部のコミュニケーションをを決定する。
    • a)内容  b)実施時期  c)相手  d)方法    e)行う人
ISO9001:2015年度版

7.5 文書化した情報(7.5.1)

■2008年度版との対応項番:4.2 文書化に関する要求事項

『改正』ポイント!
7.5.1 一般
  • ・品質マニュアルの作成要求はなくなった。(作成を推奨します。)
  • ・文書管理、記録管理、内部監査、不適合製品の管理、是正処置、予防処置の手順書要求はなくなった。
  • ・適用範囲を記載した文書化した情報保持が必要。
  • ・品質マネジメントシステムの有効性のために、組織が必要と判断した文書化した情報維持又は保持が必要。
7.5.2 作成及び更新

適切な形式(言語、ソフトウェアの版、図表)や媒体(紙、電子媒体)を踏まえて管理が必要。

『改正』ポイント!
7.5.3 文書化した情報の管理
7.5.3.1
  • b)文書化した情報の保護(機密性喪失、不正使用、完全性確保)
7.5.3.2
  • b)アクセス(取り出し方法、パソコン内部やインターネットへのアクセス方法)

※電子媒体での文書、記録管理を想定した要求であり、セキュリティ管理が望まれる。

外部からの文書化した情報(顧客、個人、行政など、組織以外の個人又は団体が発行した文書)は、必要に応じて、特定し、管理する。

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8.運用

ISO9001:2015年度版

8.1 運用の計画及び管理

■2008年度版との対応項番:7.1 製品実現の計画

『改正』ポイント!
8.1 運用の計画及び管理
  • ・QC工程表や、施工計画書等、製品実現計画の策定項番である。
  • ・計画した変更を管理し、意図しない変更によって生じた結果をレビューし、必要に応じて、有害な影響を軽減する措置をとる。
    • e)以下の文書化した情報を保持する必要あり。
      • 1)プロセスが結果通りに実施されたという確信を持つ。
      • 2)製品及びサービスの要求事項への適合を実証する。
ISO9001:2015年度版

8.2 製品及びサービスに関する要求事項(8.2.1)

■2008年度版との対応項番: 7.2、7.5.4、8.2.1、8.5.2

『改正』ポイント!
8.2 製品及びサービスに関する要求事項の決定
  • ・旧規格の7.2、7.5.4、8.2.1、8.5.2をまとめている。
  • ・緊急事態(リコールや、製品使用時の事故などが想定される。組織毎に協議が必要)発生時の特定の要求が追加
  • ・潜在顧客(主にサービス業で一般消費者を対照した事業の場合の顧客)に提供する製品及びサービスに関する要求事項を決定するプロセスを確立、実施、維持する。
『改正』ポイント!
8.2.1 製品及びサービスに関する要求事項
  • e)関連する場合、不測の事態への対応に関する特定の要求事項の確立

※納期遅れ、品質異常などがある。発生時や発生しそうな場合の顧客との連絡方法、窓口、取り決めをする。

※2008年度規格の7.2、7.5.4をまとめている。

ISO9001:2015年度版

8.2 製品及びサービスに関する要求事項(8.2.2、8.2.3)

■2008年度版との対応項番: 7.2、7.5.4、8.2.1、8.5.2

不変
『改正』ポイント!
8.2.2 製品及びサービスに関連する要求事項の明確化

“製品及びサービスに関して主張”とは、製品の仕様、用途に関することわり書き等が考えられる。

8.2.3 製品及びサービスに関連する要求事項のレビュー
8.2.3.2

a)レビュー結果 b)製品及びサービスに関する新たな要求事項は、文書化した情報を保持する必要あり。

ISO9001:2015年度版

8.3 製品及びサービスの設計・開発(8.3.1、8.3.2)

■2008年度版との対応項番:7.2 顧客関連プロセス

微変
『改正』ポイント!
8.3.1

変化なし

8.3.2 設計・開発の計画

以下を考慮する。

  • a)設計・開発活動の性質、期間及び複雑さ
    ※複雑さ:設計・開発の難易度、複雑な程度
  • e)製品及びサービスの設計・開発に必要な内部の資源及び外部資源の必要性
  • g)設計・開発プロセスへの顧客及びユーザーの参画の必要性
  • h)以降の製品及びサービスの提供に関する要求事項
    ※設計以降の工程からの要求事項。製造、購買、アウトソース、生産管理、検査等からの要求。
  • i)顧客及び密接に関連する利害関係者が期待する、設計・開発プロセスの管理レベル
  • j)設計・開発の要求を満たしていることを実証するのに必要な文書化した情報
  • ※h)設計・開発以降のプロセス(製造、購買、検査、生産管理 等)からの要求と理解する。
『改正』ポイント!
8.3.3 設計・開発へのインプット
  • d)組織が実施することをコミットメントしている標準又は規範
  • e)製品及びサービスの性質に起因する失敗の起こりうる結果(FMEAを 考慮、故障の想定、ヒヤリハット、自社の過去の不適合事例を含めて失敗情報等)
    • ・インプットは文書化した情報を保持する必要あり。
8.3.4 設計・開発の管理
  • e)レビュー、検証、妥当性確認の実施と明確になった問題に対する処置、
  • f) 各文書化した情報(レビュー、検証、妥当性確認)の保持
ISO9001:2015年度版

8.3 製品及びサービスの設計・開発(8.3.5、8.3.6)

■2008年度版との対応項番:7.3 設計・開発(7.3.3、7.3.7)

『改正』ポイント!
8.3.5 設計・開発からのアウトプット

変化なし。アウトプットは、文書化した情報を保持する必要あり。

8.3.6 設計・開発の変更

以下の記録が必要となった。

  • a)設計・開発の変更
  • b)レビューの結果
  • c)変更の許可
  • d)悪影響を防止するための処置
ISO9001:2015年度版

8.4 外部から提供される製品及びサービスの管理(8.4.1)

■2008年度版との対応項番:7.4 購買(7.4.1)

微変
『改正』ポイント!
8.4.1 一般

外部提供製品やサービスの定義付けをしている。

  • a)製品やサービスに組み込まれる場合
  • b)直接顧客に提供される場合(最終工程後の直送等)
  • c)プロセスやプロセスの一部が提供される場合(業務の外部委託等)
    • ・外部提供者のパフォーマンスの監視の実施

外部提供者の評価・選択、パフォーマンス監視、再評価基準の決定・適用については、文書化した情報の保持が必要。

ISO9001:2015年度版

8.4 外部から提供される製品及びサービスの管理(8.4.2、8.4.3)

■2008年度版との対応項番:7.4 購買(7.4.1、7.4.2)

微変
『改正』ポイント!
8.4.2 管理の方式と程度

以下の管理を追加

  • c)1)外部提供者からのプロセス・製品・サービスが、顧客要求及び関連法規制を満たしているかの管理を追加
  • 2)管理の有効性
8.4.3 外部提供者に対する情報

以下を外部提供者に伝達する。

  • b)3)製品及びサービスのリリース
  • d)組織と外部提供者の相互作用
    ※自社と外部提供者(委託先、購買先)との連絡窓口、コミュニケーションの方法を明確にする。
  • e)組織が提供する、外部提供者のパフォーマンスの管理及び監視
ISO9001:2015年度版

8.5 製造及びサービス提供(8.5.1)

■2008年度版との対応項番:7.5 製造及びサービス提供の管理

『改正』ポイント!
8.5.1 製造及びサービス提供の管理
  • a)1)製造する製品、提供するサービス、又は実施する活動の特性
  • 2)達成すべき結果

上記1)2)は、文書化した情報を利用できるようにする。

  • d)作業環境を利用できるようにする。
  • f)所謂「特殊工程」について妥当性の再確認を『定期的に』実施する。
  • g)ヒューマンエラー防止処置の実施

※人のミスをシステム的に防止することを追加。センサーや機械で検知する等。

ISO9001:2015年度版

8.5 製造及びサービス提供(8.5.2、8.5.3、8.5.4)

■2008年度版との対応項番:7.5.3 識別及びトレーサビリティ、7.5.4 顧客の所有物、7.5.5 製品の保存

追微
『改正』ポイント!
8.5.2 識別及びトレーサビリティ

変化なし。

トレーサビリティが要求の場合、アウトプットの一意の識別管理、トレーサビリティを可能にするのに必要な文書化した情報の保持が必要。

8.5.3 顧客又は外部提供者の所有物
  • ・外部提供者の所有物が、組織の管理課にある間、識別、検証、保護、防護を実施。

顧客又は外部提供者の所有物の紛失・損傷・使用不可の判明時に発生事象を文書化した情報で保持する必要あり。
※外注業者の設備、検査機器、ツール、重機、機械、車両等のレンタル品、持ち込み器具、等、通常あり得るものを記載するとよい。

8.5.4 保存

・注記ではあるが、製品保存の対象が、『電装、輸送』が追加。更に汚染防止策、伝送・輸送時の紛失損傷防止が追加されている。

ISO9001:2015年度版

8.5 製造及びサービス提供(8.5.5)

■2008年度版との対応項番:7.5.1 製造及びサービス提供の管理 f)

『改正』ポイント!
8.5.5 引き渡し後の活動

要求される引き渡し後の活動の程度を決定する際に、次の事項を考慮する。

  • a)法令・規制要求事項
  • b)製品及びサービスによって起こりうる、望ましくない結果
    ※引き渡し後に発生する可能性のあるトラブルと、そのトラブルに対する対応
  • c)製品及びサービスの性質、用途、及び意図した耐用期間(リサイクル、最終廃棄含)
  • d)顧客要求事項
  • e)顧客からのフィードバック
    苦情/クレーム、製品使用方法の相談、故障や使用時のけが等トラブル対応など、顧客に製品を引き渡した後の対応方法を明確にするとよい。

※いわゆる、「クレーム対応」ではない。契約時点で合意している引き渡し後の要求事項である。

ISO9001:2015年度版

8.5 製造及びサービス提供(8.5.6)

■2008年度版との対応項番:7.5 製品及びサービス提供

『改正』ポイント!
8.5.6 変更の管理
  • ・製造及びサービス提供に関する変更を、要求事項への継続的適合のため必要程度に、レビューし、管理する。
  • ・上記の変更のレビュー結果、変更を正式に許可した人、レビューから生じた必要な処置について文書化した情報の保持が必要。
    ※製造、工事部門などでの変化点管理を記載する。・設計(仕様)、納期変更、4M変更等について、通常とっている予防策が該当する。処置決定者と処置内容の記録要求あり。
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8.6 製造及びサービスのリリース

■2008年度版との対応項番:8.2.4 製品の監視及び測定

微変
『改正』ポイント!

リリース許可した人(人々)に対するトレーサビリティを確保する
※許可した人を記録する、から変更。
製品及びサービスのリリースについて、文書化した情報の保持が必要。これには以下を含める。

  • a)合否判定基準を伴った、適合の証拠
  • b)リリースを正式に許可した人(人々)に対するトレーサビリティ
    ※出荷許可した人の記録でもいいが、イニシャル、社員番号など、トレース可能な記録でもよい。
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8.7 不適合なプロセスアウトプットの管理

■2008年度版との対応項番:8.3 不適合製品の管理

『改正』ポイント!
8.7.1
  • b)不適合なプロセスアウトプットの処理として、分別、散逸防止、変換、提供停止が追加。
  • c)顧客への通知

※不適合製品の文書化した手順要求はなくなった。

8.7.2

以下の文書化した情報の保持が必要。

  • a)不適合内容
  • b)とった処置内容
  • c)取得したあらゆる特別採用
  • d)不適合に関する処置決定権限者を特定する。

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9.パフォーマンス評価

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9.1 監視、測定、分析及び評価

■2008年度版との対応項番:8.1 一般、8.2.3 プロセスの監視及び測定

『改正』ポイント!
9.1.1 一般

以下を決定する。

  • a)監視及び測定が必要な対象
  • b)監視、測定、分析及び評価方法
  • c)監視及び測定の実施時期
  • d)監視及び測定結果の、分析及び評価の時期

・パフォーマンス及び品質マネジメントシステムの有効性評価とその文書化した情報の保持が必要。

※プロセス監視は、継続して要求されていると理解される

■2008年度版との対応項番:8.2.1 顧客満足

微変
『改正』ポイント!
9.1.2 顧客満足

「顧客のニーズ及び期待」が満たされている程度について、顧客がどのように受け止めているかを監視することを要求している。

※実質は同じと思われるが、やや範囲が広がった。

■2008年度版との対応項番:8.4 データの分析

『改正』ポイント!
9.1.3 分析及び評価

・以下のデータ及び情報を分析し、「評価」する。

  • c)品質マネジメントシステムのパフォーマンス及び有効性
  • d)計画が効果的に実施されたか否か
  • e)リスク及び機会に取り組むためにとった処置の有効性
  • f)外部提供者のパフォーマンス
  • g)品質マネジメントシステムの改善の必要性
    ※データ収集分析に「評価」が加わった。

※評価の記録要求はないが、審査で答えられるようにしておく必要はある。

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9.2 内部監査

■2008年度版との対応項番:8.2.2 内部監査

『改正』ポイント!
9.2.2
  • a)内部監査計画作成時に、品質目標、関連するプロセスの重要性、組織に影響を及ぼす変更、及び前回までの監査結果を考慮する。
  • d)監査結果を管理層に報告する。
  • f)監査計画の実施と結果の証拠として文書化した情報の保持が必要。

※内部監査の手順書要求は、なくなった。

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9.3 マネジメント・レビュー

■2008年度版との対応項番:5.6 マネジメント・レビュー

『改正』ポイント!
9.3.1 一般

戦略的方向性と一致していることを確実にするために定間隔で実施。

9.3.2 マネジメント・レビューへのインプット
  • b)品質マネジメントシステムに関連する外部及び内部の課題の変化
  • c)以下の傾向及び指標を含めた品質パフォーマンスに関する情報
    • 1)外部提供者及びその他の密接に関連する利害関係者からのフィードバック
    • 2)品質目標の達成度
    • 5)監視及び測定結果
    • 7)外部提供者のパフォーマンス
  • d)資源の妥当性
  • e)リスク及び機会に取り組むためにとった処置の有効性 ※6.1項参照

※b)項は、4.1項、4.2項で決定した外部、内部の課題がその後どのように変化しているのかの情報である。e)項は、それら課題に対するリスク及び機会を評価し、取り組んだ処置の有効性の情報である。
※d)“資源”とは、経営資源を指すと考えられる。規格で“資源”とは、7章を指すので、7章の資源が過不足なく供給できているかを評価するとよい。

9.3.3 マネジメント・レビューからのアウトプット

マネジメント・レビューの結果の証拠を文書化した情報として保持する必要あり。

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10.改善

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10.1 改善

■2008年度版との対応項番:8.1 測定、分析及び改善

不変
『改正』ポイント!
  • ・組織は、顧客要求を満たし、顧客満足を向上させるために、改善のための機会を明確にし選択する。必要な取り組みを実施する。これには以下を含める。
    • a)製品及びサービス改善
    • b)望ましくない影響の修正、防止、低減
    • c)品質マネジメントシステムのパフォーマンス及び有効性改善

※範囲が拡大されている。

10.2 不適合及び是正処置

■2008年度版との対応項番:8.3 不適合製品の管理

『改正』ポイント!
10.2.1
  • b)その不適合が再発又は他のところで発生しないように、不適合原因除去処置をとる。
    • 1)不適合のレビュー・分析
    • 2)不適合の原因を明確にする。
    • 3)類似不適合の有無、又はそれが発生する可能性を明確にする。
      ※不適合が発生し、原因究明し、類似不適合の発生予測をし、可能性があれば水平展開を実施する。
  • e)必要な場合には、計画策定段階で決めたリスク及び機会を更新する。
    ※6.1項で評価したリスク及び機会を更新する必要があれば行う。
  • f)必要な場合には、品質マネジメントシステムの変更を行う。※MSの変更とは、品質マニュアルや規定や手順書、帳票等の変更である。

※不適合、是正処置の手順書作成要求はなくなった。

10.2.2
  • a)不適合内容、あらゆる処置内容
  • b)是正処置結果は、文書化した##情報の保持が必要。
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10.3 継続的改善

■2008年度版との対応項番:8.5.1 継続的改善

微変
『改正』ポイント!
  • ・組織は、継続的改善の一環として取り組む必要性又は機会の有無を明確にするため、分析及び評価結果とマネジメント・レビューからのアウトプットを検討する。

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