業界別ISO9001:土木工事業に使える!
投稿日:2019年11月28日 最終更新日:2024年9月24日
こんにちは。ISOコム マネジメントコンサルタントの柏木 博です。
今回は業界別ISO9001の取得メリットとして、土木工事業について話してみようと思います。
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土木工事業界の特性
前回に引き続き、ISO9001に沿った品質マネジメントシステム(以下QMSという)を作り、運用した時に、どんなメリットがあるのかを考えてみます。
前回の金属加工業と違う点は、お客様が企業の場合もありますが、ほとんどは官公庁又は地方公共団体であることです。
また、土木工事の場合は、設計書・図面及び仕様書がお客様から渡され、これらの図面、仕様書に沿って業務を実施することになります。
土木工事業でISO9001を取得する一般的なメリット
土木工事業では、[お客様の信頼の獲得][お客様満足の獲得][従業員の意識があがり、会社の体質強化]などのメリットが得られますが、以下のように業務に直接のメリットが出てきます。
業務に直接のメリット
工事の施工にあたっては、予め、「施工計画書」を作成します(計画工程表、施工体制表、指定機械・主要機械、主要資材、施工方法、施工管理計画、安全管理、環境対策、再生資源の利用の促進や建設副産物の適正処理方法等について計画)。
官公庁又は地方公共団体の承認を受けたら現場作業を実施します。また、工事の進捗に合わせて数回、また工事完了後に完成検査として客先の立会があります。
こんな背景から、どんな施工業者が施工しても一定レベル以上の施工が行われます。国交省、都道府県レベルの工事では、総合評価方式が採用されている場合があります。この場合には、ISO認証取得業者に対しては受注条件が有利になるような仕組みが出来上がっています。このため、国交省、都道府県レベルの工事に参加している企業の殆どはISOの認証を取得しています。最近では、ISO9001、14001に加えて、ISO45001(労働安全衛生マネジメントシステム)についても加点対象にする自治体が出てきました。
発注側のメリット
発注側から見ると、ほぼ同金額の落札金額であっても、ISO9001認証取得企業であれば施工管理のうちの品質管理や記録管理、または環境対策や廃資材の管理などが適切に行われることが期待できることになります。この期待度が、総合評価方式としてISO認証取得者が入札面で有利に扱われることになっているものと思われます。
企業側のメリット
企業側から見ると、ISO9001の認証を取得していることにより総合評価方式では落札条件が有利になること、QMSの仕組みに沿ってしっかりとした施工を行うことにより高い工事評点を取得することができ、さらに次の案件の受注に有利に働くことになります。
市町村工事でのメリット
一方、市町村レベルの工事では、総合評価方式が採用されてない場合が殆どです。
それでも、工事の結果については評価され、工事評点が通知されるところが増えてきました。
今のところ、ルール化はしていませんが、入札案件で同金額の入札者がいた場合、過去の工事の評点が高い業者が入札できるような仕組みが定着する可能性があります。
QMSを構築している企業では、お客様満足に向けての取り組みや、組織の知識の有効利用等により高い評価点を得る可能性があります。
この場合、ISO認証取得は必須ではありませんが、QMSを効果的に運用することが必要です。
現時点でISOの認証を取得されていない土木業者様は、多くの場合市町村レベルの工事を専門にしておられる会社だと思います。
他社との差別化、工事評点を上げ、入札を有利にするために、QMSの構築に取り組まれては如何でしょうか。
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