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半導体テストプログラム開発業務のISO9001認証取得支援とは

投稿日:2021年9月14日  最終更新日:2025年4月1日

半導体イメージ

皆さん、こんにちはISOコムです。

今回は、半導体テストプログラム作成業務を行っている企業のISO9001構築の流れやISOを取得するメリットについてお話ししてみたいと思います。

半導体業界の現状

「半導体」は、「半導体集積回路」の略であり、完全に電気を通す「導体」ではなく、絶縁体としての性質も持っているために「半導体」と呼ばれ、また半導体は、温度等によって、抵抗率が変化するものです。

半導体には、このような性質があるため、電化製品などの制御で非常に重要な役目を果たし、PC、スマートフォン(スマホ)、液晶テレビなどのデジタル家電、冷蔵庫や洗濯機などの白物家電、自動車など、ありとあらゆる製品に搭載されています。

また、電車の運行システム、銀行や証券会社の業務、電気、ガス、水道など社会インフラの制御に至るまで、広範囲に半導体が使われているため、現在の人類の文化的生活は、もはや「半導体」なしにはあり得ないものとなっています。

2020年秋以降、テレワークが世界中で広がり、パソコンなどに使う電源管理用の半導体がまず足りなくなりました。

さらに世界最大の中国の自動車市場の回復を受け、半導体不足で車の生産が制限される事態になっています。

車に使われる半導体では「走る、止まる、曲がる」といった動きを制御するマイコンなどが不足していると言われています。

半導体製造とはどんな事業なのか

半導体は、お客様、製品ごとにいろいろな種類のものが開発されています。

特にお客様の製品に特化したカスタム品においては、各半導体が問題なく動くか確認するためには、異なる試験用プログラムを開発する必要があり、今回の組織は、その半導体のテストプログラムを開発している企業となります。

半導体の試験プログラムを開発して、提供するためには、一般的には以下のような流れで業務を行っているようです。

1. お客様から製造する半導体の機能等を明記した仕様書を入手

2. お客様の仕様書に基づいた個別の製品に使用される半導体を試験するための試験プログラムの検討・作成

3. 開発したプログラムをレビュー・検証し、プログラムが実際に試験機で問題なく稼働するかを妥当性確認として検証

4. 問題なく、試験プログラムが動作することで、プログラムを納品し、完了

 

弊社で行える新規のISO9001構築から運用、審査対応の支援としては以下が考えられます。

・ISOについて、認証取得のシステム、ISO9001:2015版の概要の説明

・ISO9001:2015版の要求事項に基づいた品質マニュアルの作成

・既に作成されていた社内規定とISO9001:2015版の整合性と見直し

・品質マネジメントシステムの社内説明会

内部監査員養成講座の実施

・内部監査実施支援

マネジメントレビューの開催支援

・初回審査・本審査の最終審査日の立会い(オブザーバー参加)と審査所見対応支援

半導体製造会社がISO9001を認証するメリットとは?

(1)会社の業績向上につなげる品質マネジメントシステムの仕組み作りができる

会社の経営方針、会社の内部・外部の状況やお客様などの要求事項から、どのようなリスクや機会があるか、リスクを減らして、機会をとらえ、会社を成長させていくためには、何をすべきかが明確になります。

また、会社を良くするための仕組み(PDCA:Plan-Do-Check-Act)ができることにより、継続的な改善活動が可能になります。

(2)顧客満足の向上に向けた活動の推進

ISO9001の要求事項の中には、トップマネジメント(経営者)に対する顧客重視の要求事項があり、また顧客満足を監視し、測定し、分析・評価することが要求されています。

そのため、現在、自社製品やサービスについて、顧客がどのように満足しているかを把握し、改善につなげることが可能となります。

よくISO9001を取得されている会社で、顧客満足度をアンケートで測ることを行っていますが、ISO9001では、アンケートを取ることを要求しているわけではなく、顧客満足度を測定・分析・評価し、改善につなげることを要求しています。

そのため、顧客に満足していただく、製品やサービスを提供する体制を確立することができます。

設計・開発業務でのISO9001の認証取得するメリットとは

試験用プログラム作成では、レビュー・検証等は、複数の従業員等で行いますが、開発作業は、個人で実施する業務が多く、どうしても自分のやり方で行ってしまいがちになります。

しかし、ISO9001要求事項に基づいた設計・開発プロセスが明確になることにより、設計・開発の各段階で何を誰が行うか、一連の流れができることで、プログラム開発のやり方が統一化され、設計・開発でのレビュー漏れや、懸案事項の迅速な対応等ができると考えます。

特にプログラム開発業務自体は、リモートで自宅や職場以外の場所で業務を行うことも可能となりますので、設計・開発プロセスを明確化することが必要ではないでしょうか。

また更に、開発したプログラムは、お客様の要求そのものとなりますので、お客様との密なコミュニケーションが重要です。

ISO9001マネジメントシステムに基づいて、お客様とのコミュニケーションを確立することで、お客様との良好な関係と迅速な対応が可能になると考えます。

まとめ

このようなメリットを享受して、会社の課題解決を進めるチャンスを逃してしまうのはもっていなくありませんか?

まだISO9001に取り組んでおられない、または取り組んでいるが形骸化して、成果を実感できていないなど、ご不満はありませんか?

他社との差別化として、新たなお客様獲得や事業の拡大に取組むチャンスです。

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