ISO14001の利害関係者(ステークホルダー)とは
投稿日:2023年11月22日 最終更新日:2023年12月20日
こんにちは。ISOコムの芝田有輝です。
今回は、ISO14001について、利害関係者(ステークホルダー)とは何かについて、考えていきたいと思います。
ISO14001の取得を目指している方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
さて、利害関係者(ステークホルダー)とは、
会社や組織に関わりがある人や組織のことで、利益に関わらず企業に対し何らかの影響を及ぼす存在のことをいいます。
企業や組織の場合、従業員、株主や取引先をはじめ、金融機関や行政機関などが利害関係者(ステークホルダー)となりますが、両者の利害は必ずしも一致するとは限りません。
今回は、ISO14001について、利害関係者(ステークホルダー)とは何かという観点から考えていきましょう。
ISO14001の取得を目指している方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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ISO14001の利害関係者(ステークホルダー)は誰?
ISO14001は、環境マネジメントシステムに関する国際的な認証のことで、製品を製造したり、サービスを提供したりといった自社の活動が、地球や地域環境へ与える負荷を抑える仕組みです。
ISO14001の利害関係者(ステークホルダー)とは、企業や組織の環境負荷を抑える活動に影響を与えたり、影響を受けたりする存在と言えます。
では、具体的に誰なのかを考えてみますと、以下が挙げられます。
・顧客やクライアント
・従業員(従業員の家族)
・労働組合
・供給業者・ベンダー
・地域社会・地域住民
・株主・投資家
・規制当局・政府機関・地方自治体
・非政府組織(NGO)
・業界団体
・環境保護団体
・メディア・報道機関
・競合他社
・金融機関(銀行、保険会社など)
・教育機関・学校
・消費者団体・市民団体
・エンドユーザー・消費者
沢山ありますね。ただ、これら全てをISO14001の活動の中で、網羅する必要は無く、この中でも、あなたの会社にとって、特に重要な存在をピックアップすることになります。
考え方としては、その存在や声を無視した場合、会社や組織の今後の事業継続に大きな影響を与える組織や団体、について、特定しておくことになります。
利害関係者(ステークホルダー)は無視できない存在
企業や組織にとって、何らかの影響を与える存在である利害関係者(ステークホルダー)には、大きくわけて「直接的」と「間接的」の2種類あります。
直接的ステークホルダーは、企業活動を行う上で直接的に影響を受ける対象です。
例えば、従業員や取引先、自社の製品やサービスを利用する消費者や株主などが該当しますよ。
一方、間接的ステークホルダーは、政府や地方自治体などの行政機関や企業のある地域との関わり、従業員の家族などです。
直接的に比べ範囲が広く、一見関わりがないように見えたとしても、そこから受ける影響は無視できない場合もあり得ます。
ISO14001の利害関係者(ステークホルダー)のニーズや期待とは?
利害関係者(ステークホルダー)を特定したら、利害関係者(ステークホルダー)があなたの会社や組織に、どんなことを求めているのか知ることが大切です。
実際に、どのようなニーズや期待が考えられるのか、見ていきましょう。
顧客やクライアント:
・良い品質の商品やサービスを適正な価格で提供して欲しい
・納期の短縮要求
・コストダウン要求
・品質向上
・環境配慮、ISO14001やエコアクションなどの取り組み
・アフターサービスやサポートをしっかりしてほしい
従業員(従業員の家族):
・安全で健康的な職場環境を提供して欲しい
・適正な給与や福利厚生を提供して欲しい
労働組合:
・従業員の権利や継続の向上を求める
・雇用の安定や労働条件の改善を図ってほしい
供給業者・ベンダー:
・定期的な注文や長期的な取引関係を望む
・公平な取引条件を希望
・値上げを認めてほしい
地域社会・地域住民:
・騒音や振動、粉塵、排気ガスや排水等汚染につながるような環境への影響を極力抑えてほしい
・地域の雇用創出や経済活動の活性化を望む
株主・投資家:
・企業の利益の増加や株価の上昇を期待
・企業経営の透明性と持続可能性を重視
規制当局・政府機関・地方自治体:
・法律や規制を守ること
・税金の正しい支払いや、社会的責任の履行
非政府組織(NGO):
・社会的・環境的な問題に対する企業の貢献や対策を講じる
・透明性のある情報開示や、倫理的な行動
業界団体:
・業界の基準や品質の維持
・共通の利益のための協力と情報共有
環境保護団体:
・環境への負荷を軽減してほしい
・持続可能な資源の利用と自然保護
メディア・報道機関:
・正確で透明な情報を公開してほしい
・社会的な問題に対する企業の見解や対応を報道したい
競合他社:
・フェアな競争環境
・業界の健全な発展のための協力
金融機関(銀行、保険会社など):
・企業収益性と経済的安定性
・適切な事業上のリスク管理
教育機関・学校:
・企業と協力して生徒のキャリア教育をしてほしい
・工場見学など実施してほしい
消費者団体・市民団体:
・安全な製品と正しい情報を提供してほしい
・エコフレンドリーな製品開発、リサイクルの推進、無駄な梱包の廃止
いや~色々と出てきましたね。全部対応していたら大変かもしれませんが、このような洗い出しをすること自体、会社や組織にとっては、会社を見直すいい機会になるかなとも思います。
実際に、ISO14001に取り組む上では、まずは上記のように考えられる利害関係者と、その期待やニーズを洗い出し、事業継続上で無視できない、対応しないと事業継続上支障がでる可能性があるものに特定することが大切です。
まとめ
今回は、ISO14001の利害関係者(ステークホルダー)について、お伝えしました。
利害関係者(ステークホルダー)の対象や、その期待やニーズについても様々であることがお分かりいただけたかなと思います。
利害関係者(ステークホルダー)のニーズをきちんと把握せず、ISO14001の仕組みを作り、運用してしまうと、形だけ取得できても、会社や組織が今後事業を継続していく上で、大切な要素が抜けてしまい、会社が思わぬ指摘に対する対応で大きな損害をしたり、利害関係者に迷惑をかけて、信用を失ってしまうかもしれません。
せっかく取り組むなら、ISO14001取得は当たり前。
やる以上は、会社も利害関係者もWin-Winの関係を築き、地球、地域に愛される存在となるよう、一歩進んでみてははいかがでしょうか。
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