ISO審査員の将来性や年収
投稿日:2020年2月12日 最終更新日:2024年11月21日
今回は、ISO審査員の将来性や年収についてを考えてみたいと思います。
ISOの審査員にはいろんな方法でなることができます。
ほとんどの場合、社会への第一歩では会社に就職し、その会社で設計、製造、営業、経理などの仕事をし、「専門知識」や「業界知識」を身に着けたあと、定年退職或いは早期退職をして、第二の人生でISO審査員になるというパターンが多いようです。
最近では、会社に勤めながら、副業としてISOの審査をする方も増えているようですね。
審査員は、審査先の会社の事業分野の「専門性」を持っていることが必要で、実務経験を中心に審査をするための力量を審査機関に認めてもらう必要があります。
なので、現役時代に仕事をしていた出身業界を中心に、審査をしているという人が多いわけですね。
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(1) ISO業界の特性
ISOの審査業界は、「この会社は取引したり、商品やサービスを購入する上で、信頼しても大丈夫ですよ」ということを、審査を通じて公表するという根幹部分の信頼が、社会や発注者側からあるうちは、なくなることは無いと思います。
新しい規格が発表され、そこに社会のニーズがマッチし、審査合格することがビジネスチャンスとつながる、発注者側から求められる、そんな条件を満たせば、その規格にまつわる審査件数は増えていきます。
今現在でいうと、食品安全や情報セキュリティ規格が熱いかなと思います。
(2) 審査員の待遇
ISOの審査員は、審査リーダーと、審査メンバーの二種類があります。
「審査機関の社員である審査員」の場合は、給料として対価が支払われますが、大半を占める「業務委託契約の審査員」の場合は、1日単位あたりの工数によって報酬が支払われます。
審査工数が多ければ多いほど報酬は高くなりますね。
業務委託契約の審査員は、サラリーマンではなく、個人事業主になるので、収入は審査の量によって大きく変動します。
確定申告も必要になりますよ。
審査毎の報酬は、審査機関によって大きく変わります。
これは、審査の費用が、特に法定料金などで決められておらず、審査期間毎に自由に決めていいことになっているので、それに連動して、審査員に支払われる審査費用も、審査機関毎にく異なっているようです。
「審査員(メンバー)」になりたての場合1万円~3万円くらいが一般的のようです。
ちなみに「審査員補」資格者というのがあるのですが、こちらは、1人で審査ができないことになっており、現地までの交通費や報酬は無く、自費で訓練生としての審査参加という場合がほとんどです。
仕事量は、移動時間などを考えると、1ヶ月あたり10日~15日程度で、審査案件をこなすができます。
単純に掛け算した数字が審査報酬になります。
ざくっとですが、ISOの審査の報酬で、年収300万円程度の方は沢山おられると思います。
シルバー世代、サラリーマン卒業後の仕事としては、非常に恵まれている気がします。
定年制については審査機関毎に決められており、75歳程度が多いようですが、80代でも現役の方もおられます。
最近は審査業界も人手不足になってきており、定年の年齢は今後上がっていくことと思います。
要は、知識と体力があればできる仕事です。
また、審査の仕事は、審査機関から割り振られるわけですが、どんな審査員に仕事が集まるかというと、我々の印象で言いますと、以下の5点くらいかなと思います。
・不適合を見つけ、丁寧に説明して説得し、審査先に理解させ受け入れてもらう能力
・審査をする会社の活動が規格に照らして適切で、有効かを確認する能力
・審査をする会社の社長や責任者、担当者とのコミュニケーション能力
・ビジネスマナーが適切であること(話し方が丁寧、意見をごり押ししない、時間を守る等)
・審査をする会社からの審査後の評価(アンケート)結果が良好であること
などで審査ができるチャンスが増減します。
審査機関から高く評価されたり、審査先の会社から高評価で次回も来てほしいなどのリクエストに審査機関が対応することもあり、やった分だけ稼げる仕事であると言えそうですね。
人気商売的な要素もあるような気がします。
(3) 審査員の仕事環境
基本的に移動の多い仕事になります。
仕事場は、審査をする会社先、自宅、宿泊先、審査機関の事務所内を移動しながらということになると思います。
ちなみに、審査の前日にホテル泊というのは、よくあることなので、枕やベッド、布団が変わると眠れない人はISO審査員という仕事はおすすめできません。
飛行機、新幹線、電車、地下鉄、バス、そして宿泊施設を最適に組み合わせて、「自分の身体や仕事の処理業を踏まえて無理のないように仕事のスケジュールを組み立てていく」ことや、乗り換えや宿泊予約アプリの利用等を通じて、効率的な移動や宿泊をすることも、審査員として継続していく上で、必要な力量の1つかも知れません。
(4) 審査員の仕事内容
審査リーダーは、審査計画を立案し審査先とのやりとりを行ったり、審査で不適合指摘があれば、その修正や是正(再発防止)が完了するまで、審査先とやりとりしたり、審査結果をとりまとめて、審査報告書を作成します。
場合によっては、審査後に審査機関内で実施される、判定会議に出席し、審査をした会社の審査結果を判定員に説明することもあります。
また、審査メンバーと同様に現地で審査も行うので、そのために事前に審査先から入手したマネジメントマニュアルや、各種資料に事前に目を通し、現地審査をする際にどの辺りを重点的に確認していくのか、準備を行います。
宿泊先の手配を行ったり、現地に行くまでの交通アクセスの確認、チケットの入手等もありますね。
「審査員(メンバー)」の場合は、現地で審査も行うのがメインです。そのため、審査リーダーから入手した審査計画書に目を通し、自分の分担を確認し、マネジメントマニュアルや、各種資料に事前に目を通し、現地審査をする際にどの辺りを重点的に確認していくのか、準備を行います。
現地審査の場所は、1企業あたり1事業拠点というのが多いですが、
大きな会社の場合には、本社を中心に、全国に営業所や支店、工場を持っている場合もあり、その時には、営業所や支店、工場等各地を回って審査を行うケースもあります。
1企業の審査で、複数の審査員が1~2週間くらいかけて審査することもあります。
そんなときに、審査リーダーは、審査の最終日までに、各審査員が各事業拠点で審査を行い、どの拠点にどんな指摘を出す必要があると考えているのかをまとめる必要があります。
特に審査の最終日にはそれらをまとめあげて、審査報告書にしていくことになるので、時間の制約もあり、結構な激務になり、疲労もたまりますね。
ちなみに、審査の前日にホテル泊というのは、よくあることなので、枕やベッド、布団が変わると眠れない人はISO審査員という仕事はおすすめできません。各地の審査が続くと、朝起きたときに『今自分はどこにいるのかな??』と居場所の確認をする、というのは、審査員あるあるかもしれませんね。
飛行機、新幹線、電車、地下鉄、バス、そして宿泊施設を最適に組み合わせて、「自分の身体や仕事の処理業を踏まえて無理のないように仕事のスケジュールを組み立てていく」ことも審査員として継続していく上で、必要な力量の1つかも知れません。
まとめ
・ISO審査員の仕事はそうそうには無くならない。
・審査する上で、業種毎の「専門性」が要求される。
・パソコンスキルは必要。
・年をとっても出来る。
・報酬にはばらつきがある。
・交通移動・宿泊が多いので「健康管理」が大事
・複数人で臨む審査リーダーは結構大変
というところでしょうか。
ご興味は沸きましたでしょうか?
会社退職後の第2の人生を過ごす上での仕事として、ISO審査員の仕事は、結構いいものではないかと思います。
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