業界別ISO9001:情報処理及び情報技術業界
投稿日:2020年6月9日 最終更新日:2024年9月24日
みなさん、こんにちは。
ISOコム通信を見ていただきありがとうございます。
今回は情報処理及び情報技術業界のISO9001の取得メリットについて考えてみます。
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情報処理業界の特性とは?
情報処理業界の働き方は多様です。
私が入社したソフトウェア会社では、受注したシステムの設計開発を社内で行い、顧客提供のデータを元に検証したものを顧客先へ持ち込んでテスト、納品していました。
お客様に常駐してオペレーション、ソフトウェア開発業務をお客様の情報システム部門と一緒になって実施する部署もあり、パッケージソフトを開発する部門もありました。
当社に常駐する協力会社社員も多く、その働き方は多様でした。
現在は、セキュリティの要求も強くなり、さらにその働き方は大きく変化しています。
働き方として以下のような特徴があります。
・社内で働く
・常駐先へ出勤する
・社内でも常駐先でもともに働く協力会社社員がいる
・顧客の従業員とともに働く
所属する組織、働く場所などの要請がある中で、ISO9001の運用はどのようなメリットがあるでしょうか。
最近、審査に参加する中で、ISO9001をうまく活用していると感じたことを挙げてみたいと思います。
意図するコミュニケーションとは
社員がそれぞれのプロジェクトごとに働く場所が変わり、常的に顔を合わせる機会の少ない社員もいます。
長期にわたる開発期間及び運用において、プロジェクトチームの中はもちろん、社員同士、更に顧客や協力会社の人達とのコミュニケーションを意図して行うことが必要になってきます。
同じ会社の社員であっても他プロジェクトのメンバーとのコミュニケーションが疎になり情報共有が取りにくいなど、コミュニケーションが課題の1つであるといえますが、
ISO9001の仕組みで、内部・外部のコミュニケーションを意図的に図る仕組みを作ることができ、メリットになると言えます。
必要な力量とは?
要求される力量も、プロジェクトによって、使用する開発言語、ツール、ハードウェア、ネットワークも含めて多様です。
同じ環境での作業ばかりではないので、誰が何を作業できるのか、経験があるのか、そのレベルはどうか、さらに深めていくべきものはないか。
更に、協力会社の社員の力量も見極める必要があります。
私もそうでしたが、ベテランの協力会社社員の方に、新入社員のOJT教育をしてもらう場面もありました。
情報処理業界での力量は個人に依存するものが多いですが、それが組織の力となります。
情報処理では、プロジェクトごとに求められる力量に対し、保持している力量は公的資格などで測れるものだけではなく、見えにくいものですので、組織として求められる人員と保持する力量、今後の受注のための教育訓練への展開へ、個人別や技術ごとの力量マップ、会社全体のマップを明確にし、「視える化」することはISO9001取得のメリットといえます。
こうすることで、個々人のモチベーションアップだけでなく、顧客の信頼にもつながり、新規受注へつながっていきました。
プロセスの明確化とは?
受注契約、設計開発、製造、外部提供、納品後の対応など、仕事を進めていく中に様々なプロセス(工程)が存在します。
例えば、顧客の常駐先で働いている中にも、新規案件や納品後の保守案件の話があります。
基本設計から携わる場合もあるかもしれません。
プログラミングを行う場合、運用オペレーションを行う場合もあります。
設計開発、製造プロセスとは?
設計開発プロセスとは、顧客の仕様から基本設計、詳細設計を行う場合の設計開発プロセス。
運用環境の整備といった、ハード環境の設計開発プロセスの場合。
設計は顧客が行い、プログラミング以降を受注した場合にも、力量を持つ人員体制の確立や日程管理、検証の方法などの工程設計を設計開発プロセスとする場合もあります。
製造プロセスであれば、プログラミング工程を製造プロセスと考えます。
運用を請け負った場合には、日々の入力作業が製造及びサービスの提供プロセスと位置付けることもあります。
操作方法などの教育提供も製造及びサービスの提供プロセスの1つになるかもしれません。
その組織の業務に沿ったプロセスを特定することで、プロセスごとのインプット、アウトプット、必要な環境、力量、手順や記録等、プロセスの構成要素が明確になります。
この場合、うっかり、思い込みなどのヒューマンエラーやミスを防止する手立てが可能となります。
また、製品製造とは異なり、製品ができ上がっていくところが物理的に見えにくい業種なので、設計開発プロセス、製造プロセス、納品後の活動プロセスの線引きもあいまいになりがちです。
このようにプロセスを明確にすることで、進捗管理や見直しの機会を適切に設定し、実施していくことがISO9001のメリットと言えそうです。
要求される作業環境はプロジェクトごとに要求仕様や条件として明確です。
また、必要な通信環境や電力など設備などの資源確保も必要です。
前述の力量や外部協力者を含めたコミュニケーションも重要な資源です。
その中でも、最適化を進めている資源は、会社としての資源、強みである人的資源です。
その集中や最適化がお客様の信頼獲得につながります。
会社の向かう方向を明確にし、戦略的に企業活動を進めるのに、有効なコミュニケーションは不可欠です。
また、従業員個々の力量を明確にするだけでなく、その成長を促進すること、そして、顧客へ向けて組織の力を明示できることで、顧客の信頼を得ることもできます。
人的資源の最適化ができれば、組織の全体での方向性、個々人の力量を集約した組織の力、工程を明確にした業務運用など、ISO9001の導入により、組織の人的資源を最適化することができます。
ISO9001取得のメリット
現代において情報処理業界は社会インフラを支える業界でもあります。
上記で個々のメリットを話しましたが、自分たちで自分たちの業務を見直し、改善し、会社の拡大するチャンスであり、メリットと考えます。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
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