ISO22000食品安全目標の具体例
投稿日:2020年11月10日 最終更新日:2024年11月21日
皆さん、こんにちは。
ISOコムです。
今回はISO22000での食品安全目標の例をご紹介します。
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ISO22000の食品安全目標とは?
ISO22000では、安全な食品やサービスを提供するために食品安全目標を決めなければいけません。
その目標は、「安全な食品を製造し、提供する」というような漠然としたものではなく、何を、どのように、どこまで、誰が、いつまでに、というような具体的な目標を決める必要があります。
短距離走の選手で例えると、「速く走れるようになる」という目標よりも「来年までに100m走のタイムを0.5秒縮める」という目標の方が具体的ですね。決めた目標を達成するためには計画を立てて取り組み、半年ごとや年度の終わりなど頻度を決めて達成できているかどうかを振り返ります。
タイムを縮めるためにただ頑張る、ではなく具体的な練習メニューを作り、定期的にタイムを計測する、というイメージです。
計画通りに練習できていない場合や、思ったように練習メニューの効果が出ていないような場合には、メニューの見直しを検討します。
場合によっては食生活を見直すなど、練習メニュー以外のことも工夫する必要があるかも知れません。
食品安全の目標も同様に、具体的な目標を立て、目標を達成するための計画を考えて取り組み、計画通りに進んでいるかを定期的に振り返る必要がある、ということです。
食品安全目標を作成するポイントとは?
では、食品安全目標はどのように決めるのでしょうか。
作成するときは、以下の3つのポイントに気を付けなければいけません。
① 食品安全に関する会社の方針とずれていない、ということが大切です。
食品安全は会社全体で取り組む必要がありますので、会社の方針とずれた目標を作ってしまうと意味がありません。
② 法令違反やお客様からの要望を無視した目標を作るのも良くありません。
③ 会社に対してどのような食品安全上の要望があるのか、それも考慮して内容を決めましょう。
次に、目標は達成できているかどうかを振り返るためには、数値など客観的に判断できる目標値が必要です。
「使用した器具をきちんと洗う」という目標を立てたとして、「洗い残しがないように気を付けて洗った」という漠然とした結果よりも、「洗った後の器具を定期的に検査して、洗い残しがあった数を前年と比べて10パーセント減らす」、という目標を立てて、
「洗い残しが15パーセント減った」という結果の方が、振り返ったときにどれぐらい達成できたかが分かりやすいですね。
また、食品安全を達成するためには、どこかの部署や特定の従業員だけが頑張れば良いのではなく、会社全体で様々な部署やそこで働くメンバー全員が参加して取り組むことが大切です。
それぞれの部署で目標を立て、それぞれのメンバーに役割を分担をした計画を立てると、全員に食品安全に参加しているという意識が生まれ、良い結果につながるでしょう。
食品安全目標の例とは?
では、具体的にはどのような目標を立てるのが良いのでしょうか。
例としては、
・製品に貼る表示シールの貼り間違えを0件にする
・食品安全に関する勉強会を四半期ごとに開催し、出席率を100パーセントにする
・毎月開催する社内の衛生点検での問題点を5個以内にする
・製造機械の定期的なふき取り検査を計画通りに100パーセント実施する
・原材料の仕入れ元が安心して取引できる状態なのかを決められた頻度で確認する
といったものが挙げられます。
このように、何を指標として判断するかが分かりやすい目標を立てて、チャレンジすると良いでしょう。
これらはあくまでも例ですので、必ずこれを目標にしなければならない、というものではありません。
忘れてはいけないのは、食品安全目標とは、食品安全方針を達成するために必要なものであり、立てた計画の通りに実行すれば達成できるはずのものでなければいけない、ということです。
ISO22000は、継続的に改善をして会社をより良くし続ける仕組みを作るものですので、頑張らなくても達成できることを目標にするのは良くありません。
「食中毒事故の発生をゼロにする」という目標を立てるのは間違いではありませんが、よほど頻繁に食中毒が起こっている状態でもない限りは、今まで通りの取り組みで達成できてしまいますので、改善のための努力をしなくなりがちです。
反対に、どう頑張っても達成できる目標を立てるのも良くありません。
最初から「どうせ無理だから」というあきらめの意識が生まれ、この場合も改善が進みにくくなります。
それぞれの会社が置かれている状況や会社内の状況、課題となっていることを考慮した上で、
本当に意味のある目標を立てたいですね。
次回は、ISO22000の食品安全方針の解説と具体例をご紹介します。
ISO22000要求事項のポイントを正しく理解し、会社でホントに守れる仕組みを作っておかないと、食べたお客様の命に関わるような事故につながってしまうかも知れません。
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