ISO22000を取得する方法とその流れ
投稿日:2021年2月16日 最終更新日:2023年5月12日
皆さん、こんにちは。
ISOコム マネジメントシステムコンサルタントの青森誠治です。
今回はISO22000_09_ISO22000を取得する方法とその流れについてお話しします。
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まず最初にすることは?
ISO22000を取得するためにはいくつかのステップが必要です。
取得のためにどんな仕組みや記録が必要となるのか、といったが決まり事が書かれた「要求事項」とがあるので、まずはその内容を理解し、それに当てはまるように会社の仕組みを整える必要があります。
ただ、要求事項の原文が英語で書かれていますし、日本語訳もありますが、原文の意味が変わらないように文章の形を変えずに訳してあるため、非常に分かりにくく感じる文章になってます。
そのため、この時点で多くの方がISO22000は難しい、大変だと感じてしまうんですが、どんな意味なのか、その意図を理解すれば決して難しいものではないんです。
仕組みを整える時のポイントは、イチから新しい仕組みを作り始めるのではなく、ISO22000を普段の業務の仕組みの中に取り入れる、ということです。
ISO22000を取得する際の失敗例とは?
ISO22000のためだけに作った仕組みが日常の業務とかけ離れてしまっていて、運用できない場合や大きな負担になる場合があります。
食品やサービス提供をする会社であれば、食品安全について、何かしら取り組んでいるはずでなので、取り組んでいることを整理して要求事項に当てはめ、当てはまらないことや不足していることがあれば、その部分だけ付けたしたり工夫したりするのです。
そうすれば今やっている業務を最大限活かすことができますので、今の取り組み方法によってはそのまま続ければ良い、少しだけ改良すれば良い、ということになりますので、仕組みを作る負担も少なく、運用も違和感がありませんね。
ISO22000の運用とは?
ISO22000に規格要求事項に当てはまる仕組みができたら、次は運用確認です。
作った仕組みは上手く運用できるのかを確認する必要があります。
決めた通りに運用できているのか、仕組みを変えたことにより他の仕組みの邪魔をしていないか、食中毒や異物の混入につながるような問題は発生していないかを確認します。
この確認は新しく作った仕組みや改良した仕組みの部分だけでなく、それに関連する他の作業や部署など、会社全体で上手く運用できているか、効果が発揮されているかを意識して行う必要があります。
新しく決めたことだけ上手く運用できても、今までできていたルールが守れなくなって食品安全に影響があるような問題が発生してしまっては意味がないですよね?
運用しにくいところ、食品安全に影響が出る可能性があるところがあれば、仕組み見直しておきましょう。
ここで大切なのは、何も問題が見つからなくても、仕組みをさらに良くすることができるところを見つけ、積極的に改善することです。
完璧な仕組みができた!と思っていてもお客様からの要望や世の中の情勢は常に変わります。 それに合わせた仕組みになっているか、そして常に先を読んで先回りの対応ができれば、顧客満足が向上し、今まで以上に安心して購入していただけますね。
さあ、いよいよ受審です!
仕組み作りと運用確認ができれば、いよいよ受審(審査を受けること)です。
受審というのは審査を受けることで、審査員がやってきて、規格要求事項に合ってはまった仕組みを作っているか、運用状態に問題がないかを確認してくれます。
ISO22000を取得する場合、審査2回行われ、それぞれ第1段階審査(S1審査)と第2(S2審査)段階審査と呼ばれています。
第一段階審査(S1審査)とは?
第1段階審査では仕組み作りのために作成したマニュアルや手順書を確認します。
食品安全マネジメントシステムの審査及び認証を行う機関に対する要求事項が記載されたISO/TS22003では、9.2.3.1.2項に第1段階審査で以下のような項目を確認するように定められています。
▪事業に適したPRPを明確にしているか
▪食品安全ハザードを明確にして評価し、その管理手段を選択及び分類する仕組み
▪食品安全に関する法令を実施しているか
▪食品安全方針を達成するように仕組みが作られているか
▪管理手段の妥当性確認、活動の検証および改善プログラム
▪会社内や、会社外の利害関係者、お客様や外部提供者とのコミュニケーションを行うための文書や取り決め
などです。
第2段階審査とは?
第1段階審査が無事に終われば6カ月以内に第2段階審査が行われます。
第2段階審査では作った仕組みが適切に運用されているか、効果的な仕組みになっているかを判定します。
文書の確認だけでなく、現場での運用状況を確認したり、経営者や食品安全チーム、各部署の責任者などに聞き取りをしたりして、仕組み全体を確認し、適切かどうかの判定が行われます。
自社の仕組みが適切に運用できているかを自分達で確認する取り組みや、仕組みの運用結果を経営者に報告した記録なども見られますので、ただ仕組みを作るだけではなく、運用して振り返りまでできていないといけません。
審査の結果、適切でないと判断されてしまった部分があれば、後日、その部分を改善して審査チームに報告します。
改善結果も含めて適切であると判断されれば、晴れてISO22000が取得できます。
今日は、ISO22000を取得する方法とその流れについてお話ししました。
取得するまでには様々な苦労がありますが、会社全体で協力して乗り越えることができれば、その経験が会社の大きな財産となりますね。
ISO22000の仕組み作りは、やみくもに取り組んでも上手くいかない場合や、運用が難しく繁忙期など、とても処理できそうもない重たい仕組みができてしまう場合があります。
そうなると最悪です。審査の前の残業残業・・・。そこで作った記録は審査に通るためだけの食品安全には意味のないものだったりして、取組が形だけのものになってしまいかねません。
そうならないように、繁忙期でもちゃんと自分たちで消化できる仕組み、身の丈に合った仕組みを作り、食品安全にしっかり取り組めるものしなければなりませんね。
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