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そもそもISO認証とは?

投稿日:2021年9月21日  最終更新日:2024年9月28日

みなさん、こんにちは
ISOコム マネジメントコンサルタントの柏木 博です。

今回は、そもそもISO認証とは何か?について解説します。

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ISO認証とは

企業は、企業が生み出す製品やサービスをお客さまに提供する事で、付加価値を得ています。

この製品やサービスを生み出すための仕組み、つまり、マネジメントシステムを規格に基づいて評価することを「適合性評価」といいます。

評価の基準となる規格がISO9001やISO14001などです。

“認証”とは、第三者が企業のマネジメントシステムが認証を受けようとする規格に適合していることを評価し、そのことを文書で保証する手続きをいいます。

ISO9001規格の目的とは?

ISO9001規格の目的はどんなところにあるのでしょうか。

少し古いのですが、ISO9001:1994規格の序文には、”規格により定められた品質保証モデルは、企業が品質保証の能力を実証するため、及び認証機関などの外部の関係者がその会社の品質保証能力を評価するために適した、品質システムについての要求事項を示す。”ことが書いてあります。

つまり、元々、この規格は”品質保証モデル”が書かれているということですね。

この品質保証モデルは、”会社が品質保証があるよ、という能力を外部に証明するために、更には、審査機関などが、その会社の能力を評価するため”に使用することが目的となっています。

つまり、元々は審査機関による審査に使用することが予定されていました。

しかし、ISO9001:2000規格では、序文の記述が変更されました。

これにより、『品質保証モデル』から『品質保証システムの評価の基準』と、その規格の位置づけが変わりました。

また、外部だけではなく、ISOをとりたいという会社が、自社の仕組みを評価するために使用することが予定されることになりました。

その後、改訂されたISO9001:2008規格、ISO9001:2015規格でも、規格の用途としては同じです。

このような変化を見てみますと、
ISO9001:1994規格までは、主に認証登録機関による評価に使用するための規格であったのに対し、

ISO9001:2000規格以降は、外部だけでなく、自らが評価するためにも使用することができることを明確にしています。

現在、ISO9001:2015の登録企業は約4万社近くになっています。これに対し、自主宣言を行っている会社は数百社であると聞いています。

ISO9001認証の意義

それでは、認証を取得している意味合いはどのようなところにあるのでしょうか。

ISO9001:1994規格のタイトルからは、企業がお客様に満足していただける製品やサービスを生み出すための仕組み(品質マネジメントシステム)のモデルになる規格であることを示しています。

ISO9001:2015の序文には『この規格で規定する品質マネジメントシステム要求事項は、製品およびサービスに関する要求事項を補完するものである。』との記載があります。

つまり、お客様から、製品だけでなく、お客様が要求する製品を、間違いなく作り出す仕組みについて要求がある場合には、そのような仕組み(品質マネジメントシステム)が出来上がっているはずです。

そして、その仕組みに従って製品が製作されたことを証明する必要があります。

しかし、製品の受注の毎にこのような証明を行うことは現実的ではありません。

そこで、お客様に代わって、第三者である審査機関によって、ISOを取りたいという会社の品質マネジメントシステムについて評価を受ける認証方式というのがとられています。

つまり、会社が自分たちで証明する代わりに、審査機関が会社を審査し、ISO規格の要求事項にマッチした品質マネジメントシステムが構築されていて、きちんと運用されていることを担保することになっています。

ISO9001認証のメリットとデメリット

ISO9001:2015規格は、製品およびサービスに関するお客様の要求事項を、安定的に提供するための品質マネジメントシステムについての要求事項です。

この要求事項にマッチしていることを審査機関認が評価している場合に認証が受けられます。

JIS Q 9001:2015(ISO9001:2015)規格にマッチした品質マネジメントシステムを運用していることを、自主宣言することも可能ですが、認証を受けている場合と比べると、お客様の信頼性は大きく異なると思います。

大手の会社の中には、取引き条件としてISO9001の認証を条件としているところもあります。

また、公共工事では、ISO9001の認証が受注条件を有利にしている場合もあります。

この他、認証を受けていると、少なくとも年1回は外部審査員による審査がありますので、品質マネジメントシステムの運用面で気が引き締まります。

外圧って感じですね。

この結果、社長を含む従業員のモチベーションが維持され、安定した品質マネジメントシステムの運用が期待できます。

さらに、審査機関の審査員は、多くの企業の審査を通じていろいろな”Good Practice”を見てきていますので、審査を通じて自分たちが運用している品質マネジメントシステムの改善に繋がるヒントをくれる場合があります。

デメリットとしては、審査費用が発生すること、業務の予定が審査の計画による影響を受ける場合があることなどが挙げられます。

この他、認証を受けると”不要な作業、文書、記録が増えた。”との声を聞くことがあります。

 

しかし、ISO9001規格では、規格で要求している文書、記録は以前の規格に比べて随分減りました。

規格が『購買者の立場から、このようなことを実施してほしいという観点から規定されています。』ので、顧客が要求する製品を確実に提供するためにどれだけの文書・記録を作成するかを自社で決めて下さい。

作業に関しても同じ考え方で、どこまでの作業を行うかを決めていって下さい。

ここがしっかりとできれば、認証を受けることによる余分な仕事は発生しません。

もし、あなたの会社が、ISOの審査のために仕事が増えたり、記録が増えたり、それが役立っていないと感じている場合、その感覚はおそらく正しいものだと思います。

つまり、ムリムラムダが沢山あるかもしれません。

法律による残業規制がある中、1秒でも無駄な仕事は無くさなければなりません。

せっかくいいシステムを作って運用するはず、そうならなければ無用の長物。

そういう場合は、ISOのマニュアルを減らすスリム化のチャンスかもしれませんよ。

 

当社ではISO取得のコンサルを全国各地で行っています。

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