ISO22000取得までにかかる費用
投稿日:2021年2月24日 最終更新日:2024年10月8日
皆さん、こんにちは。
ISOコム マネジメントシステムコンサルタントの青森 誠治です。
今日は、ISO22000の取得を検討されている経営者、工場長、責任者の方々等を対象に、
ISO22000取得までにかかる費用についてお話しします。
このブログは、取得までの費用について知っていただき、取得による期待する効果に対して、費用が一体どの程度かかるのか、投資に見合うのか、等財務的な視点で、取得の検討材料として活用いただくことを目的としています。
それでは早速、行ってみましょう!
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ISO22000取得にはお金がかかるの?
ISO22000の取得に取り組む際に、皆さんが不安を感じるポイントの1つに、
どれぐらいの費用が必要になるのか?というものがあります。
工場の老朽化や、設計など構造上の課題を感じている会社であれば、
ハード面(機械や施設設備、作業環境等)で、大掛かりな改修をしなければならないのでは?
ということが不安になり、最初から取得をあきらめてしまう場合があるかも知れません。
しかし、ハード面でISO22000の取得には、必ずしも大きな費用がかかるという訳ではありませんし、
取り組み方法によっては費用も抑えることができます。
例えば、天井で結露しやすい場所があり、水滴が落下して製品を汚染する可能性があったとします。
その場合、ハード面の改修で結露の防止ができれば良いのですが、
それが難しい場合は 結露が落ちる場所での保管を避けたり、定期的に結露を拭き取ったり、
製造ラインの上にカバーをする、扇風機などで空気を循環させて結露を防ぐなど、
ソフト面の対応や費用があまりかからない方法を考えれば良いのです。
このように、工夫によって費用を抑えることもできますので、
最初から諦めるのではなく、積極的にチャレンジしたいですね。
では、実際にISO22000にはどのような費用がかかるのでしょうか?
ISO22000を取得するには、規格要求事項に適合する仕組みを作って運用し、審査会社による審査を受ける必要があります。
ですので、費用は大きく分けると“仕組みを作る時の構築費用”と“審査費用”に分かれることになりますね。
ISO22000の構築・運用の費用はこれだけかかる!
ISO22000の仕組み作りの手順は、大まかに書くと次のようになります。
①ギャップ分析:ISO22000の規格要求と会社の現状とを比べ、足りていないところを特定する。
②仕組み構築計画:足りていない部分について、どのように仕組みを作るか考える。
③仕組みの構築:作った仕組みをマニュアルや手順書にまとめる。
④仕組みの運用:仕組みを運用してみて、上手くいかない部分がないか確認し、仕組みを改善する。
まずは、規格要求事項について、十分に理解をしておく必要がありますので、
知識がある、仕組み作りや運用の経験がある社員がいる場合はスムーズに進められるはずです。
しかし、そういう人材がいなくて、自社だけでは難しいと感じる場合は、
・外部の勉強会に参加して知識を補う
・専門のコンサルタントにお願いして構築を手伝ってもらう
などの対策を考えなければいけません。
コンサル費用とは?
ISOコンサルタント会社への依頼費用:100万円台~200万円台
この場合の費用は、
外部の勉強会であれば数万円程度
コンサルティングを受ける場合は、会社の規模にもよりますが、120万円台から200万円台前半ぐらいになるでしょう。
必要に応じて、文書やマニュアル類の作成も行ってくれる場合もありますが、
その場合は追加で費用が発生することが多いようです。
また、構築にかかる期間が長くなると、更に費用が発生しますので、
どこまで手伝ってもらうのか、どのようなスケジュールで進めるのかを、
よく検討することが大切ですね。
自社でISOを取得する場合に気をつけること
自社で仕組み作りができる場合、コンサルティング費用がかからないことが、目に見えるメリットです。
ただ、推進メンバーが、審査合格基準を正しく把握できていないと、
審査をもう一回受け直しをするとか、手順の作成を何回もやり直しをするとか、
沢山の審査指摘に追われるなど、時間が長く可能性があり、
結果として、膨大な手間と時間がかかってしまい、非効率となってしまうこともあり得ます。
なので、ISO22000の取得経験者、HACCP講習の受講者など、
基準を理解している人がいることが、大切な要素かも知れませんね。
もし、そのような人材が社内にいない場合には、外部のコンサルタントを検討するのが一般的かなと思います。
コンサルタントは、色々な会社で指導した経験が引き出しとなって、
あなたの会社にピッタリ合った仕組みの提案ができますし、
先ほどの結露の問題のように具体的な工夫の案も出してくれます。
ご不安がある場合は、思い切って、弊社のような外部のコンサルタントに相談してみると良いでしょう。
ISO22000の審査費用とは?
審査機関に支払う費用:初回50万~100万円(従業員30人程度)
ISO22000を取得するためには、審査を受けなければいけないので、審査料金は必ずかかる費用です。
審査料金は、第1段階審査費用、第2段階審査費用、登録費用などがあり、規模や業態、製造している製品の種類やHACCPシステムの数、審査を受ける場所の数、従業員数など様々な条件を考慮して決定されます。
審査費用の目安ですが、従業員が30人程度の会社の場合、初回登録審査で50万~100万円ぐらいでしょうか。
かなり、価格の幅があると感じるかも知れませんね。
実際、審査機関によって価格のバラツキはありますので、複数社見積をとってみても良いと思います。
審査会社によって、審査員の交通費や宿泊費がかかる場合もありますので確認しておきましょう。
審査機関の選び方!費用以外の部分も考慮すること
以前の、新型コロナウイルス感染症の予防のため、審査の一部をオンラインでの審査を行っている審査会社もありましたが、現在では、そのような事例はほとんど聞くことはありません。(製造現場の審査については現場に入って審査することが現状は主流ではあります)
原則は、現地に行って、実際に対面し、書類を確認したり、部門長や作業者にヒアリングしたり、製造現場を見たりして、ルールに沿った運用が出来ているかどうかを確認します。
稀ですが、オンラインの審査を希望される場合には、ネットワーク環境とマイクやカメラが使えるパソコン、モバイル端末などがあれば受審できるなど、交通費や宿泊費が節約できるというメリットがありますので、必要に応じて相談してみると良いでしょう。
いずれの審査会社(JABやUKAS、ANAB等の認定機関からの認定を持っている審査機関を選んでください)を選んでも、審査の基準はISO22000の規格要求事項です。
審査は、ISO19011やISO/TS22003、JIS Q 17021-1といった、審査機関に向けて作られた、審査活動についての規格に沿って審査しますので、審査会社によって、審査内容や結果が大きく異なることはありません。
ただ一方で、審査会社の特徴、審査に対する考え方や、特に審査員の業務経験などにより、ある程度差があるのが現状です。
価格だけで判断するのは難しいので、いくつかの審査会社と話をし、どのような審査をする会社なのか?を契約前に聞いて、検討材料にするということも良いと思います。
ISO22000は、取得したら終わりではなく、毎年の継続審査や、3年ごとの更新審査を受ける等、取得しところがスタート、と言う考え方も出来ますので、
長くお付き合いしたいと思える、信頼の置ける会社に審査してもらう方が良いですよね
まとめ
今日は、ISO22000取得までにかかる費用についてお話ししました。
ISO22000はハード(施設設備)重視の規格ではありませんので、
ソフト面(人の工夫)で規格要求事項を満たせるように対応し、
お金をかけるのはソフト面だけでは運用が難しい部分に限定する、
優先順位をつけて予算計画をする、というようにすると良いでしょう。
大切なことは、「お金を使わない」ということではなく「必要なところに優先的にお金を使う」ということです。
ISO22000の仕組み作りは、やみくもに取り組んでも上手くいかない場合や、
運用が難しく重たい仕組みができてしまう場合があります。
繰り返しになりますが、推進メンバーが審査合格基準を正しく把握できていないと、
審査をもう一回受け直しをするとか、手順の作成を何回もやり直しをするとか、
沢山の審査指摘に追われるなど、時間が長く可能性があり、
結果として、非効率となってしまうこともあり得ます。
自社で守れる、そして審査にもしっかり合格できる仕組みに興味のある方は、
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