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ISOコム通信

FSSC22000を認証するメリットについて

2021年3月2日

みなさん、こんにちは。ISOコムです。

今回はFSSC22000を取得するメリットと必要性についてお話します。

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FSSC22000とは

FSSC22000とはFood Safety System Certification 22000の略で、FSSC22000財団によって開発された食品安全のためのシステム規格で、世界食品安全イニシアチブ(以下、GFSI)※により、食品安全の認証スキーム(体系的な計画)の一つとして承認された規格です。

※GFSI(Global Food Safety Initiative):食品小売業界が中心の非営利団体で、食品安全の向上と監査コストの適正化を目的とした民間事業者による国際的な組織。2000年に設立され、70カ国 約400社(日本80社)が加入し、日本のイオングループ、アメリカのアマゾン社、マクドナルド社、ドール社等が理事となっています。

 

また、FSSC22000は、「ISO22000」、「前提条件プログラム(一般衛生管理プログラムともいう、以下PRPと記す)」、そして「追加要求事項」の3つの要求事項から構成されています。

つまり、「ISO22000」を基本的な食品安全マネジメントシステムとして据え、詳細な一般衛生管理の要求事項として「PRP」を加え、さらに時代と共に変化する食品安全の要求項目を「追加要求事項」として補完している、といったイメージです。(図1参照)

図1.FSSC22000要求事項のイメージ

FSSC22000とは?わかりやすく解説

 

FSSC22000を認証するメリット

FSSC22000を認証するメリットと必要性をまとめると、次の4つに集約できます。

 

① 国際的な食品安全規格としての認知度と信頼度が、ISO22000などの他の食品安全規格と比べると、断然高いことです。

② ISO22000に比べ、PRPの要求事項が具体的で詳細であるため、認証する側とされる側のそれぞれの規格解釈のバラツキが少なく、高いレベルの食品安全を保つことができます。

③ 追加要求事項の改訂が頻繁に行われるため、「ISO22000」及び「PRP」の要求事項以上の、より高いレベルの食品安全を確保することが出来ます。

④ 事前に日程を連絡せずに、審査当日の朝に連絡し審査する、「非通告審査」を定期審査2回の内1回実施するため、受審する組織側が、常日頃から運用する習慣がつきます。

 

次に、この4つのメリットそれぞれについて詳しく説明します。

4つのメリットとは

【メリット1:ISO22000との認知度と信頼度の違い】

冒頭で説明しましたように、FSSC22000はGFSIが承認した規格の一つで、「国際標準規格」と認定されています。一方、ISO22000はGFSIが承認していないため、「国際標準規格」とは認められていません。

その最大の理由として、FSSC22000のPRP要求事項の方が具体的であることです。ISO22000の中にもPRPの要求事項がありますが、あらゆる世界の食品関連組織で活用させることを前提に開発されていたため、PRPの要求事項の内容は、具体的にすることができませんでした。

そのため、国際的な商取引では、FSSC22000の方がISO22000に比べて認知度が高く、信頼度も高くなっています。特に、EUやアメリカに輸出を考えられておられる企業・事業所の皆様には、FSSC22000の認証取得をお勧めします。

 

【メリット2:具体的で詳細なPRP要求事項】
では次に、FSSC22000のPRP要求事項について説明します。
FSSC22000のPRP要求事項は1つの種類ではなく、カテゴリ(分類)によって異なります。例えば、食品製造の場合、PRPの技術仕様書としてISO/TS22002-1規格が該当しますが、他のカテゴリそれぞれに該当するPRP技術仕様書があります。

 

表1にカテゴリごとに適用する、PRP技術仕様書を示しました。例えば、カテゴリAの「畜産・水産(動物生産)」に適用するPRP技術仕様書は、ISO/TS22002-3規格が該当します。

これらのカテゴリごとの技術仕様書には、具体的で詳細な要求事項が記されているため、他のマネジメントシステムの審査で時々見受けられる、認証側と認証する側との規格要求事項の解釈の違いは、FSSC22000ではほとんどないと言えます。

このように、フードチェーンと呼ばれる、原材料の生産から消費者によって消費されるまでの食品供給の流れ全てを網羅するように技術仕様書は作られています。

表1.FSSC22000のPRPが対象とするカテゴリと対応の技術仕様書

また、具体的に要求されるPRPの例を、食品製造(カテゴリC)と生化学等の化学製品の製造(カテゴリK)などの技術仕様書である、ISO/TS22002-1規格を例にご説明します。

表2にISO/TS22002-1規格の項番と要求項目を示しました。

表2.ISO/TS22002-1規格の項番と要求項目

要求項番の1は「適用範囲」、2は「引用規格」、3は「用語及び定義」で、具体的な要求事項は、4項から18項まで記されています。

要求項目の中に、建屋構造から従業員の行動まで、ハード面、ソフト面、及び食品管理面の遵守事項が、かなり詳細に定められています。
そのため、規模の小さな組織、予算に余裕がない組織の場合、ハード面の要求事項をクリアできない場合があります。

 

そのような場合、該当する工程やプロセスのハザード分析を行い、起こり得るハザード(危険)を明確にして対応をとることを前提に、状況に応じてソフト面にて対応することも認めています。

これを一般的には、「除外・代替方法の容認」と呼んでいますが、この具体的な例を以下に3つ挙げました。(表2のISO/TS22002-1規格の場合の例)

 

(1) 5.3項の内部構造及び備品の要求事項として、「壁と床の接合部及び隅は、清掃洗浄が容易にできるように設計されていなければいけない」とありますが、そのように設計されていない場合には、例えば、定期的又は切替洗浄後に清掃洗浄後の状態を目視確認し不備があれば別途清掃洗浄するなど、結果を所定のチェックシートに記録として残す、という方法が考えられます。

(2) 10.4項の物理的汚染の要求事項として、「ガラス及びプラスチック部品のような破損しやすい装置の素材は、可能であれば避けることが望ましい」とあります。しかしながら、実際のラインでは硬質プラスチックを多用しているという場合、装置を全て交換することは現実的ではありません。代替方法の例として、装置の中で硬質プラスチックを使用している部分を対象に、稼働する前と後に、「欠け」がないかを確認して記録を残す、という方法が考えられます。

(3) 18.2項のアクセス管理の要求事項として、「実行可能な場合には、アクセスは鍵、電子カード・キー、又は他のシステムの使用によって物理的に制限されることが望ましい」とあります。規模の小さな組織の場合、このような設備を導入しなくても、例えば、外部からの出入り口を制限し、工場稼働中は出入り口には常に人がいる状態にし、稼働終了後は防犯サービス会社に委託する、という方法も考えられます。

 

【メリット3:改定が頻繁に行われ、時代の要求に合わせた追加要求事項】
それでは、次に追加要求事項について解説します。

追加要求事項とは、そもそも、「ISO9001」や「PRP」の要求事項では不足していると考えられる要求事項を集めた要求事項です。
FSSC22000財団の中に、ステークホルダー委員会(利害関係者委員会、以下BoS)という食品部門の代表者で構成されている委員会があり、追加要求事項はこの委員会にて決められています。

BoSは追加要求事項の見直しを毎年行っており、必要に応じて追加要求事項を改定し、バージョンがその都度変わります。2019年5月から運用されてきたバージョン5でしたが、2020年11月付けで新たにバージョン5.1を発行したため、2021年4月からの審査はバージョン5.1で行われます。

追加要求事項は時代の要求に合わせバージョンが頻繁に変わります。一方、ISO22000の規格要求事項の場合は、2005年に初版となる2005年版の発行後は、2018年に2版目となる2018年版が発行されたのみとなり、この部分でもFSSC22000とは対照的です。

追加要求事項バージョン5.1の項目と対象となるカテゴリを、表3に示しました。

追加要求事項については、対象となるカテゴリが自社組織に該当するかどうかをよく確認した上で、システムに取り入れるかどうかを決める必要があります。

表3.追加要求事項バージョン5.1の要求事項と対象カテゴリ

【メリット4:審査当日の朝に連絡し審査する「非通告審査」】
FSSC22000のメリットの4つ目は、「非通告審査」です。

これは、事前の連絡無しで、審査当日の朝に審査対象事業所(会社)に連絡し審査する、「抜き打ち審査」のことです。

これは毎回の審査で行うわけではなく、定期審査(サーベイランス審査)の2回の内1回だけ実施することに決められています。但し、工場の稼働が極端に下がる日や休業日などは、「除外日」として事前に連絡することはできます。しかしながら、除外日の設定には正当な理由が必要です。

また、繁忙期を理由に「除外日」を設定することは出来ません。

もし、非通知審査を拒否した場合は、認証は直ちに一時停止され、6か月以内に再び非通知審査が行われます。それを行わない場合には、認証取り消しとなります。

非通告審査を行う目的は、FSSC22000が求める国際的に信頼できる食品事業者として、非通知審査の受審に対応できる体制を作り、他のマネジメントシステムの審査でもありがちな、審査前だけ準備してあとは何もしない、という悪しき習慣を無くすためです。

最後に

これまで、「ISO22000とは」、「FSSC22000を認証するメリット」、そして「4つのメリットとは」について説明してきました。
一部の食品事業所の責任者の方々は、FSSC22000と聞くと、「ハード面の要求事項が厳しい」、「費用がかさむ」あるいは「要求事項が多い」と認識されておられたかもしれません。

しかしながら、FSSC22000を正しく理解して頂くことによって、これまでのFSSC22000のイメージを払拭することが出来るのではないかと思います。

食品安全規格として世界的に評価されているFSSC22000を認証し継続することは、単に食品安全規格の認証取得に留まらず、常に改善を目指す企業体質作りにもお役に立てるのではないかと思います。

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