HACCP認証 給食サービスに求められること
投稿日:2019年8月26日 最終更新日:2024年11月10日
皆さん、こんにちは。ISOコムです。
今回は、2020年6月に施行された「すべての食品等事業者」を対象としたHACCP制度化のうち、給食サービスはどうすればいいのかについてお話しします。
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給食サービスにおけるHACCPの重要性とは?
給食の中でも、特に学校給食の場合、万が一、食中毒事故を起こすと一つの事故で多くの患者が発生してしまいます。
ひとたび食中毒を発生させてしまうと、多くの人たち、特に子供や病気入院中の人などの弱者をひどい目に合わせてしまう給食サービスには、人に危害を与えることを防止するための仕組みであるHACCPはとても有効で重要な方法であるといえます。
学校給食における食中毒発生事例とは?
学校給食における過去の大規模な食中毒発生事例をいくつか思い起こしてみましょう。
〈1996年〉
大阪府堺市の小学校の学校給食で、腸管出血性大腸菌O157による集団食中毒が発生し、2次感染者を含む患者数は1万人近くに及び、3人が死亡しました。
原因食としてカイワレ大根が疑われましたが結論としては不明となっています。
〈2014年〉
静岡県浜松市の小学校の学校給食で提供された食パンを原因としたノロウイルスによる集団食中毒が発生し、患者数は1,271人に達しました。
〈2017年〉
和歌山県御坊市、東京都立川市、小平市の小学校などで学校給食のメニューに使われた刻みのりを原因とした集団食中毒が発生し、患者数は合計で約2,000人に達しました。
病院給食における食中毒発生事例とは?
病院給食において最近の事例では、今年の1月に宮崎県の病院でノロウイルスによる集団食中毒が発生し、91人が下痢や嘔吐などの症状を訴えました。
また、7月には埼玉県の病院でウエルシュ菌による集団食中毒が発生し、入院患者36人が下痢などの症状を訴えました。
細菌性食中毒防止三原則とHACCPとは?
食中毒菌を、「つけない」「ふやさない」「やっつける」
これは、食品製造に携わっている人なら一度は聞いたことがある、細菌性食中毒防止三原則です。
しっかり手洗いを行い、調理器具もしっかり洗浄・殺菌することにより、食材に食中毒菌をつけないようにします。
また、食材は適切な温度で保管し(冷蔵庫や冷凍庫に入れる)、速やかに調理、あるいは速やかに提供することによって、食中毒菌を増やさないようにします。
そして、元々食材に存在する食中毒菌や調理中に食材に付着してしまった食中毒菌を加熱調理によってやっつけます。
安心安全な給食製造はこの三原則の組み合わせによって成り立っていますが、HACCPはさらに製造工程ごとに人に危害を加える要因がないか分析し、重要で欠くことのできない管理点を決めて、そこをどのように管理するかを定めていきます。
細菌性食中毒防止三原則をHACCPは超具体的に表しているのです。
給食サービスにおけるHACCPとは?
HACCPでは考えられる危害を「生物的」「化学的」「物理的」の三種類に分類します。
HACCPの構築のためには、まず原料である野菜とか魚、肉類などにどんな食中毒菌が存在する可能性があるかを調べます。
調理中にも食中毒菌を付着させてしまうかもしれません。
これらの「生物的」な危害をどのようにコントロール(つけない・ふやさない・やっつける)するかを定めます。
給食サービスにおいて特に気を使うべき「化学的」な危害はアレルゲン管理ですね。特に学校給食では意図しないアレルゲンの混入は致命的な事故に至る恐れがあります。
原料の中のアレルゲンは何なのかを押さえておくとともに、調理中に他のメニューに含まれるアレルゲンの混入がないように方法を定めます。
「物理的」な危害とは、硬質異物の混入のことを指します。
それは金属であったり、ガラスや硬質プラスチック、農産物であれば特に石が問題になることがあります。
それらの異物を原料からどのように排除するか、また調理中の混入をどうやって防ぐか、混入したものをどうやって除去するかを定めます。
HACCP制度化に向けて
非常に大雑把にHACCPを語ってしまいましたが、HACCPの目的は給食サービスによって、人に危害を与えることを防止することです。
安心安全な給食製造にとても大切な仕組みであることを分かっていただけたしょうか。
さて、冒頭に述べたように2020年6月からHACCPは義務化(制度化)され、絶対に取り組むべき課題となりました。
【急げ!】食品衛生法の改正によるHACCP制度化(義務化)が迫る!
法の施行後1年の経過措置期間が設けられるようですが、その後は、HACCPに取り組んでいない事業者は全て法違反となってしまいます。それは食品事故の予備軍ともいえるのです。
HACCPをしっかり実行していることを第三者に証明するのには、ISO22000やFSSC22000の審査に合格することが知られていますが、日本初の食品衛生規格JFS-A又はB規格がお薦めです。
ISOに比較して、中小企業向けの取り組みやすい規格として作られています。
現在350社ほどの国内合格件数があり、今後も法改正に合わせて大幅に増加する見通しです。
当社でもHACCPの導入やJFS規格の取得のためのコンサルティングを行っております。
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