ISO9001の費用対効果をどう計るか?
投稿日:2021年3月31日 最終更新日:2023年5月12日
皆さん、こんにちは。
ISOコム マネジメントコンサルタントの柏木 博です。
「もうかってまっか?」
あなたの会社は儲かってますか?
儲かっているとすれば、ハッピーです。それでは、ずーっと儲け続けることができますか?
会社が儲けるということは、お客様が求める製品をお客様が適正と思える価格で購入でき、その価格で販売しても適正な利益が得られることが必要です。
ISO9001は、企業が継続してお客様が求める製品を生み出す仕組みを作り出す手助けをしてくれます。
しかし、認証の取得・維持にはそれなりに費用も掛かります。それでは、ISO9001を取得・継続することは、費用対効果の観点から効果的なのでしょうか。
ISO9001認証取得のメリット、デメリットについて考えてみましょう。
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【ISO9001認証取得のメリット4つとはこれだ!】
1.取引や入札に有利になる
企業がISO9001の認証取得を取引条件としているところがあります。
例えば自動車産業のティア1メーカー(トヨタ自動車等)、ティア2メーカー(トヨタ自動車等の一次下請業者)である場合には、購買先は少なくともISO9001の認証を取得していることが求められています。
従って、これらの自動車メーカーと取引をするためにはISO9001の認証取得は必須となります。
この他の業界においても、取引先にISO9001の認証取得を求めている企業はたくさんあるので、売り上げを確保するためにはISO9001認証取得が必須となります。
また、公共工事の入札時に、ISO9001の認証を取得していることが企業評価点に反映され、総合評価方式の入札で有利になる場合があります。
2.企業の信用につながる
二番目は、企業の信用に繋がることです。
ISO9001をとると、提供する製品が、お客様要求を満たした製品が提供できる仕組みを構築、運用していると判断されます。
また、そのために必要な力量や資格を備えた人や点検整備された設備もあり、適切に管理していると判断されます。
更に、ISO9001の認証継続の費用を負担できる経済力があり、マネジメントシステムに投資できる会社だと評価されます。
このような事情を背景として、ISO9001認証取得企業は取引相手として信用されます。
3.仕組みの継続的な改善ができる
三番目としては、毎年受ける審査を通じて、外部の目から良品を継続して提供する仕組みが適切で有効に運用できているかの評価を受けられるため、自分たちでは気づきにくいシステムやプロセスの弱点を指摘してもらい、よりパワーアップした仕組みに修正・改善することができます。
4.その他の認証取得メリット
・品質方針に則した製品を製造・生産するための仕組みが構築されることで、顧客要求に沿った製品提供が可能となり、受注の継続・拡大につながる。
・不良品やクレームに対する再発防止、リスクに対する対処を通じて、不良品やクレーム発生を抑えられ、不良やクレーム処理費用の低減につながる。
・引き合い、受注から製品出荷、サービス提供までのプロセスを明確にすることにより、プロセスの効果的な運用に繋がる改善が可能となり、業務効率化、省力化が可能となる。
・社内システムの実施状況の内部監査を実施することで、より不良やクレームが発生しにくい、効果的なシステムへの改善が可能となる。
【ISO9001認証取得のデメリットとはこれだ!】
1.認証に費用がかかる
一番目としては、認証取得及び維持のためには一定の費用が必要になることです。
費用は、企業の対象人員によって審査工数が決定され、この工数に比例して費用が掛かる仕組みになっています。従って従業員の多い企業ほど多額の費用が発生します。持っているだけではもったいない。役立てないと元が取れませんね。
2.認証のための業務や記録が発生する。
二番目としては、本業に不要な業務の発生、記録の作成が生じる場合があります。
ISO9001は“品質保証”のための規格といわれており、この観点からある程度の文書、記録が必要となります。
一般的には、これらの文書、記録は、製品納入後のリスクを考慮すれば当然に備えておくべきもので、企業活動面で必要となるものです。
しかし、ISO9001規格の要求事項を十分に理解しないままにQMSを運用されている場合、審査で不適合との指摘を受けないために、実務上不要な文書、記録を作成しているケースが見られます。
審査にお伺いしたときに、審査先から提示された文書、記録の必要性についてお伺いすると、過去からそのまま実施しているとのことで、その必要性が理解されないまま作成されている場合があります。
このように、規格の要請よりも審査で不適合との指摘を受けないために不要な文書、記録を作成されているケースが見られます。
【まとめ】
ISO9001の認証取得に関わるメリット、デメリットを並べてみましたが、やはりメリットが大きいと思われます。認証の取得・維持は、従業員の“顧客満足”“顧客要求事項”“クレーム撲滅”などに掛かる意識が高まり、従業員のモラール・アップに繋がります。
このため、多くの企業が認証を取得し、長年にわたって認証を維持しています。
JAB(審査機関を認定する団体で経済産業省の外郭団体)設立が1993年11月ですが、最初のISO9001認証企業はJAB設立前から認証を取得していますので、既に30年程度になると思います。
JAB設立後からでも25年を経過しています。
このように長期間にわたって認証を維持していることは、それだけの価値が十分にある証拠だと思われます。
今からでも、ISO9001認証の取得のメリットを受けられることをお勧めいたします。
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