ISO45001とは要求事項「3つのポイント」をわかりやすく簡単に解説!
投稿日:2019年2月26日 最終更新日:2024年6月5日
こんにちは!ISOコム 小川次郎です。
今回はISO45001の重要ポイントについてわかりやすく簡単に解説します。
ISO45001はOHSASより手順や記録要求が軟化しているためシステムをスリム化しやすく要注目です。
ちなみに日本語の読み方としては「アイエスオーヨンマンゴセンイチ」です。
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「ISO45001のポイント」とは?
ポイント①:外部及び内部の課題の決定
ポイント②:リーダーシップ及びコミットメント
ポイント③:リスク及び機会
これらは、OHSAS18001や厚生労働省のマネジメントシステムと大きく異なり、
システム構築や運用、維持していくうえで、キーになるポイントとだと考えています。
※OHSASとの違いはこちらの記事も参考にご覧ください。
ISO45001:2018の発行の動向とOHSAS18001との大きな違い
ポイント①:外部及び内部の課題の決定
ISO45001は、会社が持っている「外部及び内部の課題」を決めることから始まります。
システム構築、次年度の目標や活動を決める上で最重要です。
通常、民間企業の場合、課題は、“いかに利益を上げるか”です。
ISO45001システムの目的は、
—“働く人の労働に関係する負傷及び疾病を防止すること”
及び“安全で健康的な職場を提供すること”—
です。
ISO45001は、安全衛生のシステムですから、“いかに利益を上げるか” を安全衛生の切り口で課題を議論して頂きたいですね。
この目的と前述の “いかに利益を上げるか” を両立させていく必要があります。
長い目で見れば、これらの命題は決して相反しませんが、
短期的には、様々な経営に必要な設備、人材、教育等の投入が必要で、短期的には“利益”に相反する要素がありますね。
ここで、効率良く、資源投入をするためには、会社が抱える課題をあげて、最適解を決めて投入する必要があります。
このように考えると、“外部及び内部の課題の決定”の重要性が理解できますね。
これが決まると、会社でやるべきことが、自動的に想定できますよね。
これでISO45001がスタートできます。
※外部及び内部についてはこちらの記事にも詳しく記載しております。
ポイント②:リーダーシップ及びコミットメント
これは、システム構築と言いますか、
マニュアルの作成上は、規格要求事項を羅列しておけば何とか格好つくので、大した問題はないのです。
が、この項の要求を社長さんにに理解と認識を持ってもらうことはなかなか大変なことなのです。
それは、短期的には“利益”に相反する要素があるからです。
安全衛生で優先されるべきことは、リスクを取り除くことなので、設備や教育訓練が重要になりますよね。
これには資源投入が必要で、精神論だけで、安全衛生は確保できませんね。
もちろん、ISO規格では、投入する資源、得られる結果のバランスの配慮は認めているので無理をしなくてもいいですが、社長さんの理解と認識と認識が無いと、なかなかこのシステムを進めるのは難しいかもしれません。
ISO規格はこのようなことも含めて、
社長さんが『いかに利益を上げるか』とISO45001は相反しないということを理解して、リーダーシップを発揮し、
ISO45001システムの目的 —“働く人の労働に関係する負傷及び疾病を防止すること及び
“安全で健康的な職場を提供すること”—
に対する宣言する自覚を持つことが、成功するポイントだと思います。
※リーダーシップについてはこちらの記事も参考にご覧ください。
ISO45001:2017について 第4回 「5 リーダーシップ及び働く人の参加」
ポイント③:リスク及び機会
ここが、システム構築するのに最も難しく重要なところです。
規格には、
OH&SMSの計画するとき、4.1(状況)に規定する課題、4.2(利害関係者)に書いている要求と、
4.3(OH&SMSの適用範囲) を考慮し(consider)、次の事項のために取り組むべきリスクと機会を決定めること。
- OH&SMSが、意図した成果を達成できる
- 望ましくない影響を防ぐか少なくする
- 継続的して改善する
※OH&SMS:労働安全衛生マネジメントシステム
とあります。
リスクと機会とは、
【リスク】
OH&Sリスク:労働関連の負傷及び疾病、順守義務の不順守等
その他のリスク:悪評判等
【機会】
OH&S機会:危険源の特定、危険源の伝え方、知っていた危険源の分析及び低くする取組み等
その他の機会:システムの改善戦略の取組み等
※OH&S:労働安全衛生
【対象】
業務(作業)及び、物品(気体、液体、固体)
リスクと機会の決め方は決まった方法はなくて、会社の決定に任されています。とは言え、合理的な方法がいいですね。
OH&Sリスクや機会は、会社が小さく、業務(作業)、や扱う資材が少ないなら、これらのすべてに対してリスク評価をして、リスクと機会をあげるのは難しくないのですが、会社が大きく、業務(作業)、や扱う資材が多いと簡単ではないですね。
力仕事ですべてを作業を分けて評価するのも一つの手ですが、過去の事故やヒヤリハットから、発生頻度や結果の大きさをふまえて、会社なりのターゲットを決めて実施し、対象を毎年広げていくのが、合理的なように思います。
職場によっては、職場のメンバーからのヒアリングや議論で決めたりしてもいいですね。
その他のリスクや機会は、会社の課題や利害関係者のニーズと期待から決めてもよいですね。
※リスク及び機会への取り組みについてはこちらの記事も参考にご覧ください。
ISO45001について 第5回 「6 計画」リスク及び機会への取組み
≪注 目 !≫
「インシデント」とは、発生した事故、ヒヤリハット的な事象、ヒヤリハットまでも行かないミスも含めた、問題事象のことです。
※どこまでのインシデントを対象に含めるかは、組織の判断です。
航空機事故調査では、些細なミスまで、対象に含めていますが、
一般的には、事故まであるいはヒヤリハットまでのところが多いようです。
しかし、概念としては、上記の通りです。
リスクアセスメントのやり方は、厚生労働省のホームページの「職場のあんぜんサイト」や中災防のホームページにも掲載されているので参考にされるとよいでしょう。
次回は、「ISO45001 出張型内部監査員養成講座でできること」についてお話しようと思っています。
期待しておいて下さい。
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いかがでしたか?
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