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ISOコム通信

【“人々”ってなに? ISO9001 2015年度版 改正(改定)】

2017年11月29日

人々 イメージ

 

規格は“Why”を考えて対処しないと無駄な作業を行うことになりかねませんので、

それぞれの要求事項についてその背景を考えることはとても重要なことだと思います。

 

私が、ISO9001 2015年版 改正(改定)の中で“Why”が最も理解しがたかったのが『7.1.2項 人々』です。

規格の要求事項は、必要な人数を揃えなさい、だけです。

あまりにも当たり前すぎて、なぜこのようなよう要求事項が規格に織り込まれたのか、

いくら考えても回答の糸口すら見当たりませんでした。

 

しかし、先日、ある外資系企業様にお伺いした折に7項の資源の充足状況についてお聞きしたところ、

『オープンポジションが20人分あります。』との回答がありました。

この回答により、『7.1.2 人々』を規定した意図が初めて理解できました。

 

基本的に、日本では組織単位で仕事を行いますが、欧米では“Person in Charge”方式がとられます。

即ち、組織単位ではなくて、ある人の業務についてその業務範囲及び責任・権限を明確に定めて

業務を遂行していきます。

このため、一定の目的を達成するためには、先ずその目的を達成するために必要な業務内容を設定します。

そして、その業務が分割されて責任・権限と共に特定の個人に割り振られることになりますので、

自然と必要な人数も明確になります。

 

勿論、人の数だけでなく、これらの人が業務範囲に沿った業務が処理でき、

責任・権限を適切に実行できる力量が必要なことは言うまでもありません。

 

このため必要な力量を有する要員を確保することになります。

しかし、必要な力量を有する要員を確保することが出来ないときには、まず人員を確保し、

それらの人々を教育・訓練して力量を備えさせて目的を達成するのは企業の責任となります。

このように決まった業務を実施する人が予め設定されますので、

今現在どれだけの人が不足しているかが判り、前述の『オープンポジションが20人分あります。』との

回答に繋がります。

この状況が理解できると、『7.1.2 人々』を規定した意図が理解できるようになりました。

 

このあたりの考え方は日本的発想ではなく、ヨーロッパ的な発想でしょう。

日本の場合は組織で業務を遂行するという習慣がありますので、なかなかピン!とはきにくい規定振りです。

 

近年は日本でも仕事の実施方法が変化してきていますが、

普通の企業にとっては、『7.1.2項 人々』を適用する必然性は低いのではないでしょうか。

もし、日本で『7.1.2項 人々』を適用するのであれば、

組織単位(係、課、部など)での業務内容・範囲・量を考えた上で、

必要な力量を備えた要員の必要数を計画することが現実的な方法でしょう。

 

いまさらながらですが、なぜこの要求事項を規格に織り込むことについて反対しなかったのか、

日本のISO9001:2015の改定作業に携わったメンバーに聞いてみたいものです。

 

このような分りにくい規定についてはしっかりとした解説が望まれますが、

解説書でも国による風土・文化の違いまでは言及していません。

 

なお、『7.2項 力量』についても、規格の理解に関しては国による風土・文化の違いなどを考えることが

必要になると思います。

 

【ISO9001の改正についての過去記事】

組織及びその状況の理解とは?

利害関係者とは?

QMSの適用範囲とは?

プロセスとは?

“人々”ってなに?

リーダーシップ

リスクとは?

規格の性格

品質方針

『適用不可能項目』とは?

運用とは?

製品及びサービスに関する要求事項

設計・開発(1)

 

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