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ISO45001とOHSAS18001を比較。移行前に両規格の違いについて確認しよう。

投稿日:2019年1月10日  最終更新日:2024年7月11日

【この記事の執筆者】小川次郎

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こんにちは、ISOコム マネジメントコンサルタントの小川 次郎です。

ISOコム通信にアクセスしていただき、ありがとうございます。

 

 

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「ISO45001とOHSAS18001との違い」とは?

 

結論を言いますと、目指すところは同じです。

 

“働く人の労働に関係する負傷及び疾病を防止すること”

及び“安全で健康的な職場を提供すること”—

 

ISO45001を満足していればOHSAS18001も満足している。

しかし、OHSAS18001を満足していても、ISO45001を満足しているとは言えない。

 

つまり ISO45001>OHSAS18001 の関係と言えるのではないでしょうか

 

では何が付加されているのか比較してみる

両者の規格要求事項を対比して比較してみましょう。

規格項番と太字箇所が異なっている差分が分かりますね。

 

比較表

ISO14001 OHSAS18001:2007
1 適用範囲

2 引用規格

3 用語及び定義

1 適用範囲

2 引用規格

3 用語及び定義

4 組織の状況

4.1 組織及びその状況の理解

4.2 働く人及びその他の利害関係者のニーズ及び期待の理解

4.3 労働安全衛生マネジメントシステムの適用範囲の決定

4.4 労働安全マネジメントシステム

4 労働安全衛生マネジメントシステム要求事項

 

4.3.2 法的及びその他の要求事項

 

4.1 一般要求事項

4.1 一般要求事項

5 リーダーシップ及び働く人の参加

5.1 リーダーシップ及びコミットメント

5.2 労働安全衛生方針

5.3 組織の役割、責任および権限

5.4 働く人の協議及び参加

 

4.2 労働安全衛生方針

4.2 労働安全衛生方針

4.4.1 資源,役割,実行責任,説明責任及び権限

4.4.3 コミュニケーション,参加及び協議

6 計画

6.1 リスク及び機会への取組み

6.1.1 一般

6.1.2 危険源の特定並びにリスク及び機会の評価

6.1.3 法的要求事項及びその他の要求事項の決定

6.1.4 取組みの計画策定

6.2 労働安全衛生目標及びそれを達成するための計画策定

6.2.1 労働安全衛生目標

6.2.2 労働安全衛生目標を達成するための計画策定

4.3 計画

 

 

4.3.1 危険源の特定,リスクアセスメント及び管理策の決定

4.3.2 法的及びその他の要求事項

 

4.3.3 目標及び実施計画

 

4.3.3 目標及び実施計画

4.3.3 目標及び実施計画

7 支援

7.1 資源

7.2 力量

7.3 認識

7.4 コミュニケーション

7.4.1 一般

7.4.2 内部コミュニケーション

7.4.3 外部コミュニケーション

7.5 文書化した情報

7.5.1 一般

7.5.2 作成及び更新

7.5.3 文書化した情報の管理

4.4 実施及び運用

4.4.1 資源,役割,責任,説明責任及び権限

4.4.2 力量,教育訓練及び自覚

4.4.2 力量,教育訓練及び自覚

 

4.4.3 コミュニケーション,参画及び協議

4.4.3 コミュニケーション,参画及び協議

4.4.3 コミュニケーション,参画及び協議

 

4.4.4 文書類

4..4.5 文書管理  4.5.4 記録の管理

4..4.5 文書管理  4.5.4 記録の管理

8 運用

8.1 運用の計画及び管理

8.1.1 一般

8.1.2 危険源の除去及び労働安全衛生リスクの低減

8.1.3 変更の管理

8.1.4 調達

8.2 緊急事態への準備及び対応

4.4 実施及び運用

 

4.4.6 運用管理

4.3.1 危険源の特定,リスクアセスメント及び管理策の決定

 

4.4.6 運用管理

4.4.6 運用管理

4.4.7 緊急事態への準備及び対応

9 パフォーマンス評価

9.1 モニタリング,測定,分析及びパフォーマンス評

9.1.1 一般

9.1.2 順守評価

9.2 内部監査

9.2.1 一般

9.2.2 内部監査プログラム

9.3 マネジメントレビュー

4.5 点検

 

4.5.1 パフォーマンスの測定及び監視

4.5.2 順守評価

4.5.5 内部監査

4.5.5 内部監査

4.5.5 内部監査

4.6 マネジメントレビュー

10 改善

10.1 一般

10.2 インシデント,不適合及び是正処置

10.3 継続的改善

 

 

4.5.3 発生事象の調査,不適合,是正処置及び予防処置

 

 

ISO45001とOHSAS18001との違いとは?

 

  • 規格項番、順番が全く異なる。

付属書SLという共通要素に労働安全衛生、品質、環境、情報セキュリティ等、個別ISO毎の要求をplusして規格を構成、種々のマネジメントシステムの整合を図っている。

 

  • 組織及びその状況の理解

組織の持っている課題を明確にするところから、このシステムを作るべきと明確にしている。

 

  • 働く人及びその他の利害関係者のニーズ及び期待の理解

OHSAS18001では「法的及びその他の要求事項」ということになるのでしょうが、ISO45001では、法令も含めて取引先の要求事項や従業員の要求事項も含めて、利害関係者のニーズと期待と捉えて、組織が順守するもの(順守義務)を整理せよと明確にしている。

 

  • リーダーシップ及びコミットメント

「トップマネジメントがリーダーシップ(OH&Sへのコミットメント)を発揮しないと(旗を振らないと)このシステムは成功しないよ」とISO45001はOHSAS18001よりはっきり言っている。

 

  • リスク及び機会の評価

OHSAS18001にもリスクアセスメントにより危険源を特定するというのがあります。“OHSAS18001ではOH&S リスクのみを対象としているが、ISO45001ではその他のリスク(OH&S リスク以外のリスク)も評価せよ”と言っている。加えて機会についても評価せよと言っている。

 

【リスク】

OH&Sリスク:労働関連の負傷及び疾病、順守義務の不順守等

その他のリスク:悪評判等

 

【機会】

OH&S機会:危険源の特定、危険源の伝達方法、既知の危険源の分析及び軽減の取組み等

その他の機会:システムの改善戦略の取組み等

 

・インシデント

OHSAS18001にもこの概念は当然あるのですが、ISO45001ではことさら重要性を強調している。ヒヤリハット的な事象、ヒヤリハットまでも行かないミスも含めた、問題事象を取り上げないと継続的改善が停滞してしまうと考えているのでしょう。「わが社は長年事故もないので、充分安全衛生が確保されている。今更何をする必要があるのだ」と考えている組織のトップも多いのです。それはとても危険な考え方だと思います。

 

「インシデント」とは、発生した事故、ヒヤリハット的な事象、ヒヤリハットまでも行かないミスも含めた、問題事象のことです。

 

・その他

OHSAS18001では「4.4.4 文書類」のところでOH&Sマネジメントシステム文書には含める事項に、「OH&Sマネジメントシステムの主要な要素、それらの相互作用の記述」というくだりがあり、安全衛生に関するマニュアルが必要と考えていたが、ISO45001ではそのような表現がなく、安全衛生に関するマニュアルは必ずしも必要ではないと考えられている。実際には「OH&Sマネジメントシステムの主要な要素、それらの相互作用の記述」がないと、システム展開ができないので、マニュアルを作成することをお勧めします。

 

どうです。「ISO45001とOHSAS18001との違い」が少しは、理解されたでしょうか。

これらのことを、考慮して、項番を組み立てなおせば、OHSAS18001からISO45001への改訂は上手くいくのではないでしょうか。

 

なお、OHSASからISO45001への移行についても当社でサポートしております。

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